日揮、やっと勝ち取った「LNGプラント」の中身

受注額は6000億円規模、採算改善へ「秘策」も

LNGプラントの大型投資は、原油価格と強い関連性がある。プラント会社に工事を発注する資源開発会社は、開発案件がどの程度の収益を上げられるのか、吟味して投資決定を行う。もちろん、原油価格が高くなれば高くなるほど利幅は大きくなる。そのため、足元の原油価格の推移は投資決定を行うか否かに大きく影響する。

かつて、2014年6月に1バレル=108.01ドル(ドバイ)だった原油価格は急落し、2016年1月には27ドルになった。このときも原油価格低迷を嫌って延期するプロジェクトが多数出た。LNGカナダもその1つで、シェルは2016年6月に最終投資決定を無期限延期していた。

その後、原油価格はじりじりと回復、今や1バレル=75ドル前後で推移する。状況は大きく変わった。日本エネルギー経済研究所化石エネルギー・電力ユニット ガスグループ研究主幹の橋本裕氏も「ほかの地域でもカタールの系統増設などがあり、今後もLNGプラント建設は続く」と話す。

日揮には「来客がひっきりなし」

LNGプラントの建設には、投資決定から5年程度かかる。需給が逼迫するとされる2022~2023年を見越した投資決定は2018年中に行う必要があり、今後も順調に案件が出てくるとの見方が強い。建設を担えるのは世界でも数社とされており、国内では日揮や千代田化工建設の名が上がる。現に日揮本社はLNGプラント建設の相談のために、「来客がひっきりなし」(日揮関係者)という。

ただ、LNGプラントのような大型工事は、想定外の事態で多額の損失を被るリスクがある。

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