iPhoneに埋め込まれる「Facebook対策」の衝撃 「邪悪」と戦うアップルのメッセージとは?
たとえば、手首を返してApple Watchに「これから帰ります」と告げるだけで、家族にメッセージを送り、自宅までのナビゲーションを起動し、お気に入りの音楽を再生し始める、という複数の作業を済ませることができるようになる。
そのほかにも、コーヒーのオーダー、レストラン予約の人数変更など、Siri Shortcutsやインタラクティブ通知を生かした新しいiPhoneの操作方法をApple Watchだけで実現できるのだ。
Apple Watchの重要性はより高まっていく
アップルのスマホ中毒対策の鍵は、AIや通知を活用していままでスマートフォンで行ってきた作業をより短い時間で解決することと同時に、手首につねにあるApple Watchを活用することの2点と言える。つまり時計の重要性はより高まっていくのだ。
アップルはWWDC 2018の基調講演で、Apple Watchは前年比60%増と、セルラー対応版を発売してから絶好調の状態を維持していることを明らかにした。ライバルの成熟が進まないうちに、勝負を決定づける秘策が、watchOS 5には隠されていた。
それは、Walkie-Talkie(トランシーバー)機能の採用だ。親しい相手とApple Watch同士で手軽に音声のコミュニケーションを取ることができるこの機能は米国のPTTや日本での「プッシュトーク」と同種のサービスだが、今回のターゲットは中国だ。
中華圏の人たちは、メッセージのやりとりに、生の音声を吹き込んでいる使い方を見かける。アップルもiMessageにボイス機能を取り入れたのはそのためだ。これをより手軽に、手首だけでこなせるトランシーバー機能は、中国市場攻略の可能性をうかがう重要な武器になる。
Apple WatchはiPhoneと必ず組み合わせなければならない。つまり、Apple Watchとトランシーバーのヒットは、結果的に、iPhoneの影響力を強めることになるのだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら