あのテスラ「モデルS」に乗ってみた! 米国生まれのプレミアムEV、500kmを1000円で走る
モデルSの購入価格は、まだまだ庶民の手には届かない水準だが、一度手に入れてしまえば、維持費は理論上かなり安くすむようだ。モデルSは1回の充電で約500kmの連続運転が可能とされ、その場合の電気代は1000円程度という。
これをガソリン車やハイブリッド車などと比較してみよう。たとえばレギュラーガソリン1リットルの価格が150円とする。1000円だと6.6リットル買える。つまり、ガソリン1リットル当たり15kmの燃費性能を持つガソリン車の場合、1000円で約100km走れる。これが同30kmのハイブリッド車でも1000円で走行できる距離は約200kmという計算になるので、モデルSのエネルギーコストは理論上相当安い。
テスラの充電は、一般的な200ボルト、100ボルトのコンセントで可能なほか、日本で量産電気自動車を販売している日産自動車や三菱自動車が主導して、全国に約1500カ所設置していると急速充電器などにも対応する。
欧米では45分で容量の約8割を充電する、専用の超高速充電器(テスラ・スーパーチャージャー)の普及が始まっている。
東京から京都まで無充電で走れる
それにしても、そもそも電気自動車で連続走行距離が500kmというのが、日本のユーザーにとっては驚きだ。東京から京都までは無充電で走れる計算になる。たとえば、量産EVの先駆者である日産の「リーフ」の連続走行距離は200km程度とされ、その短さが普及の進まない理由の一つと指摘されている。
リーフのメカニズムを詳しく把握できていないので、テスラのことについてだけ書けば、モデルSのパワートレーンは7000本以上の汎用電池とバッテリーパックが構成する充電システムで搭載され、その中の電池が多少機能停止したとしても全体でカバーするという仕組みになっているという。ここに航続距離が長いという秘密がありそうだ。