そんなESが7代目にフルモデルチェンジされた。最大のポイントはメインマーケットこそ北米/中国と変わらないが、日本/欧州への展開も行う世界戦略モデルに生まれ変わったことだろう。ウインダムとして考えれば日本へは12年ぶりの復活となるが、「ES」というブランドを冠するモデルとしては初導入となる。
日本導入の経緯
日本導入の経緯は、自動車メディアを中心に「GSは次期モデルが存在せず、その穴埋めを行うため」という噂話も聞くが、チーフエンジニアの榊原康裕氏は「実は開発当初は日本導入予定がなかったのですが、いいクルマに仕上がったので『日本で勝負したい!!』という想いから導入を決断しました。つまり、レクサスのチャレンジでもあります」と語る。
歴代モデルのESを振り返ると、エクステリアはどこか「高級なカムリ」という印象が拭えなかったのだが、7代目の新型ESはカムリの面影がないだけでなく、FF(前輪駆動)横置きレイアウトながらも「小さなLS」を思わせる、低重心かつワイド&ローで、刺激的だけどエレガントさが備わるスタイリッシュなプロポーションである。
ボディサイズは全長4975×全幅1865×全高1445mm、ホイールベース2870mmと先代LS(標準ボディ)に迫る。
インテリアはGS以降のレクサスを特徴づける水平基調のインパネを採用。運転席周辺のコンパクトなメーター周りやメーターフード左右のダイヤルなどは、「LS」や最高級クーペの「LC」と共通イメージでタイトなスポーティな印象に対し、助手席はES独自のインパネセンターのデザインを含めて視覚的な開放感を演出した空間に仕上げられている。
FFレイアウトのメリットを生かし、エクステリアデザインから想像できない広々とした室内空間も特徴で、特にリアシートはLSよりも上下方向に余裕があるため開放感も非常に高い。そういう意味ではLSよりもフォーマルセダンとしての素性は高いかもしれない。
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