働く人が増えた職業・減った職業ランキング 5年間の国勢調査で判明、最も増えた仕事は?

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2位は介護サービス職業従事者で、29.0万人増加している。5年間で23%増加し、就業者数は155万人に達している。高齢化社会が進む中、介護人材の需要はさらに高まると予想される。

3位は技術者で、22.5万人増加した。該当の就業者数は237万人おり、農林水産の指導員から、製造管理や品質管理の技術者、設計などに携わる人など幅広い。ただ、中身を見ると、システムコンサルタント・設計者を筆頭に、その他の情報処理・通信技術者、機械技術者、輸送用機器技術者などが増加している。

4位は保健医療従事者で、22.4万人増加。医師や看護師など、医療系の仕事をしている人が該当する。就業者数は全体で280万人いるが、看護師が130万人で最も多く、医師(27.5万人)、薬剤師(21.8万人)と続く。

5位は社会福祉専門職業従事者。20.8万人増え、就業者数は101万人に達した。増加率は25.8%で、全職業中でトップとなっている。6位はその他の運搬・清掃・包装等従事者で14.8万人増、7位は営業・販売事務従事者で13.2万人増、以下、8位清掃従事者(9.0万人増)、9位その他のサービス職業従事者(6.8万人増)、10位法人・団体役員(4.0万人)と続く。

医療や福祉系の職業の増加も著しい

増減が少ない職業でも、さらに細かい分類(小分類)で見ると、別な傾向が読み取れる。17位の事務用機器操作員は、パーソナルコンピュータ操作員は減少しているが、データ・エントリー装置操作員は増加している。18位の教員の場合、小・中・高校の教員は減少しているが、幼稚園の教員は1割以上増えている。

反対にワースト、いわゆる就業者数が減った職業についても、見ていこう。

最下位の57位は、分類不能の職業で、42.6万人の減少となっている。分類できない職業は、「主に調査票の記入が不備で分類できないもの」と、職業分類では説明されている。ここの人数が減ったのには調査方法の変更が大きく影響している可能性が高い。

2015年からインターネットによる調査が全国的に開始されており、記載漏れを防ぐ仕組みが導入されている。職業名については、調査時に勤め先の名称や事業の内容から、職業を分類していくが、インターネット回答が増えたことで、該当の項目に漏れなく回答する人が増え、「分類できない人」も減ったものと思われる。

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