「医療×ブロックチェーン」の絶大なメリット 「医療IT革命」から始まる患者ファースト主義
ここ最近は、仮想通貨の流出やマイニング産業による計算負荷の問題などで悪いイメージがついてしまったものの、ブロックチェーン技術そのものは強固だ。
ブロックチェーンには、誰でも参加できる「パブリック型」と、許可されたものだけが参加できる「プライベート型」がある。
仮想通貨ではパブリック型のブロックチェーンが使われているために、マイニングで儲けられるなどの問題も起こっている。
一方、管理されているプライベート型であれば、情報の共有範囲を限定したシステムの構築が可能となり、安全性が飛躍的に高くなる。
ブロックチェーンは、タイムスタンプ機能という技術も有する。タイムスタンプは、電子データがある時刻に確実にあったことを証明し、その時刻以降に変更されていないことを示すことから、対改ざん性が高い。仮想通貨の技術基盤になっているのも、対改ざん性の高さゆえなのである。
仮想通貨が流出した原因は管理体制の不十分さにあり、ブロックチェーンが問題なのではない。
ブロックチェーンは、画像などの大容量の情報の共有には向かないものの、画像などへのアクセスを管理(承認)する情報の共有を可能とし、仮想通貨のような大量のトランザクション(取引)処理にも適している。
ブロックチェーンで透明性を確保
冒頭で述べたように、医療健康情報をビッグデータ化して研究開発に用いる企業も登場し、そのための次世代医療基盤法も施行されている。このような情報提供に対して、直接利益を還元する仕組みを構築することは、これまでの技術では難しい。
ひるがえってブロックチェーンを用いれば、透明性を確保しつつ、患者のコントロール下での利益の享受も容易となり、情報を提供しようとするひとが増えることが期待される。反対に、信頼できない医師にはいつでも情報提供を止められる。
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