筆記試験5時間!ドイツのエリート教育の中身

マークシートが多い日本のセンターと大違い

ドイツの学校は自分の修学具合を見て自主的にもう1年やり直したり、ギムナジウムから実科学校へ移ったりするようなケースもある。もちろん一定の成績に満たない場合も同様のことを行う。つまり「留年」だ。そういう生徒はドイツ全国で2.8%程度いる。また学校制度は各州文科省管轄になり、細かい部分で州ごとに異なる。学力的に南ドイツは高いレベルを問われる傾向があるが、そのせいか、バイエルン州(ドイツ南部の州)のとあるギムナジウムでは、入学時に150人程度いた生徒が、卒業時には100人程度にまで減ったケースもある。これは留年などで生徒が減り、さらに1学年上の生徒が留年で加わったプラスマイナスの結果だ。

アビトゥア付与はギムナジウムの最後の2年間の成績と、最終学年に行われる試験で決まるが、もちろん全員が受かるわけではない。再チャレンジは可能だが、それ以上はもうチャンスはない。いずれにせよ、制度からみても、ギムナジウムとアビトゥアはなかなかハードだ。

パンを持ち込み、5時間のテスト

次に試験内容を見てみよう。州文科省が作るかたちで、記述と口頭の2種類に分かれる。バイエルン州の例を踏まえながら、ある程度単純化して紹介する。

筆記試験では数学とドイツ語(国語)が必須で、さらに別の言語、英語、ラテン語、フランス語のいずれかを選択する。

口頭試験は自然科学と人文科学に分かれる。自然科学は科学、物理、生物などの学科から、人文科学のほうは政治・法学、歴史、倫理/宗教、地理学などから選ぶ。

アビトゥア試験は5~6月の間で行われるが、1日1科目、計5回。自分が通う学校で試験を受ける。驚くべきは筆記試験の時間だ。数学は4時間、ドイツ語などになると5時間余りかかる。生徒たちは菓子類やパンを持ち込んで、試験に臨むのだ。

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