親は無自覚「子どもハラスメント」の深刻実態

パワハラ、セクハラの構図と酷似している

これほど深刻な悪影響があるにもかかわらず、こういう親によるハラスメントは未だに「あっても仕方のないこと」と思われています。ひと言で言えば、「子どものために言っているのだから仕方がない」というわけです。そして、先ほどあげたハラスメントをする人の5つの共通点が多くの親にも当てはまります。

1.親という権力的な立場を利用している 
2.子どもが今どれだけ苦しんでいるか、そして将来にもわたって苦しむ可能性があることを理解できていない
3.この程度のことは親子なんだから当たり前と思っている
4.親は子どものためだと思い込んでいる 
5.多くの場合、子どもは自分が悪いから叱られるのだと思っている。また、下手なことを言えばますます叱られると思っている。子どもが自分から被害を訴えるのは難しい

「子どものため」は都合のよい言い訳

「子どものため」というのは親にとって都合のよい言い訳にすぎず、本当は自分のためなのです。つまり、自分のストレス解消、自分の攻撃性の発散、子どもを通しての自分の欲望の達成(行儀のよい子なら親は自慢できる、など)、自分の優位性の確保(マウンティング)のためなのです。

そのことに気づいてほしいと思います。親という圧倒的に優位かつ権力的な立場を笠に着たハラスメントは許されないことなのです。

親と子という立場の違いはあるにしても、1人の人間同士であることに変わりはありません。子どもを1人の人間としてリスペクトして、言葉も含めて丁寧な接し方をしましょう。そうすれば、子どもも自分の存在を肯定できるようになり、がんばるエネルギーも湧いてきます。親に対する信頼感も高まり、それが他者一般への信頼感につながります。

私たちは、ニュースを見ながらセクハラやパワハラの加害者に憤りを感じます。でも、実は自分が子どもに同じようなことをしているかもしれない、ということには思い至りません。ここに大きな問題があります。自分が子どもにハラスメントを行っているかもしれないということに、ぜひ気づいてください。

キャリア・教育の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
  • 憧れから一歩前へ! キャンピングカーのある日常
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT