親は無自覚「子どもハラスメント」の深刻実態

パワハラ、セクハラの構図と酷似している

ハラスメントとは、人権侵害、嫌がらせ、いじめのことであり、セクハラやパワハラのほかにも、世の中にはいろいろな形のハラスメントがあります。

・マリッジ・ハラスメント(マリハラ):「まだ結婚しないの?」など、主に未婚者に対する人権侵害
マタニティ・ハラスメント(マタハラ):働く女性に対して妊娠・出産・育児を理由に行われる人権侵害
スモーク・ハラスメント(スモハラ):受動喫煙など喫煙に関する人権侵害
ジェンダー・ハラスメント:「男のくせに」「女のくせに」や「男なんだから」「女なんだから」など、性別に関する固定観念に基づく人権侵害
レイシャル・ハラスメント(レイハラ):人種的偏見に基づく人権侵害
ドクター・ハラスメント(ドクハラ):医師や看護師が患者に行う人権侵害
ペイシャント・ハラスメント(ペイハラ):患者が医師や看護師に行う人権侵害

これらのハラスメントは、行われる状況によっていろいろなものに分けられます。でも、多くの場合、次のような5つの共通点があると思います。

5つの共通点

1.加害者は、自分の優位な関係性や権力的な立場を利用している
2.加害者は相手がどれだけ苦しんでいるかが理解できていない。相手が心の傷を負って長く苦しむ可能性があることも理解できていない
3.加害者は「この程度のことは昔からあったことだ。人間関係の中で普通にあることだ。この程度のことで何をそんなに騒いでいるのか。みんなやってることじゃないか」などと思っている
4.加害者は「自分に悪気はない」と思っていることが多い。それどころか「相手のため」とか「全体のため・世の中のため」などと思い込んでいることが多い
5.被害者は「自分が悪いのではないか」と思っていることが多い。また、被害を訴えることで、被害者がますます不利な立場に追い込まれることが多い。これらの理由で、被害を訴えられず1人で苦しみ続けることが多い

たしかに、こういったハラスメントは昔から行われてきましたし、ほとんどの場合、問題になりませんでした。部下が上司に叱責されたり罵声を浴びたりするのは仕方がない。女性が体を触られたり性的なことを言われたりするのは魅力があるからだ。ちょっとくらいの受動喫煙でうるさいこと言うな。酒席で上司から飲めと言われたら飲むのが当たり前。このような受け止め方をされていました。

でも、最近は人々の意識が高まってきて、こういうことはすべて許されないことだという認識が広がってきました。職場での上下関係、権力の有無、立場の違いなどはもちろんありますが、お互い1人の人間同士であることには変わりはなく、優位的な立場を笠に着たハラスメントは許されないという認識が広がってきたのです。

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