大局観のない人は国家や政治を語る力がない

「職業としての政治」「人間の条件」が示す本質

古典に触れて「公」というものについてじっくり考えてみましょう(写真:y-studio/iStock)

政治ニュースに接していても、「権力とは何か」「政治とは何か」と真正面から問われて、答えられる人は少ないのではないでしょうか。ビジネスは国家や政治と無縁ではありません。時代を見通す大局観を身につけるためには、国家や政治を考える力が不可欠です。

政治の原点を考えるためには?

拙著『教養が身につく最強の読書』でも触れていますが、戦後のわが国の政治状況を中心に頭を整理した後で、政治の原点を考えるためには、古典を読んでみることをお薦めします。ほとんどの政治家が読んでいる(と思われる)『職業としての政治』(マックス・ウェーバー/脇圭平<訳>岩波文庫/1980年)です。

『職業としての政治』

近代のほとんどの知性はマックス・ウェーバーから始まると言っても過言ではないと思います。著書には『職業としての学問』があり『職業としての政治』があり、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(165ページ)があります。マックス・ウェーバーの名前を聞いたことのない人はほとんどいないでしょう。どの本も決して厚くはありませんので、一度きちんと読んでみましょう。古典中の古典です。

「『権力本能』─と一般に呼ばれているもの―─は政治家にとって実はノーマルな資質の一つである。―─ところがこの権力追求がひたすら『仕事』に仕えるのでなく、本筋から外れて、純個人的な自己陶酔の対象となる時、この職業の神聖な精神に対する冒瀆が始まる」

比例区で当選したのに平気で離党を考えるような政治家は、この『職業としての政治』を読んで頭を冷やしてもらいたいものです。

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