「妻が夫をコーチする夫婦」の幸せの在り方 「夫婦で矢印の向きを合わせることが重要」

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2016年5月から続けている家族会議。それとは別にコーチングの機会を設けている(写真:OCEANS)

麻莉子さん「私、もともとすっごく激しい女なんです(笑)。でも、コーチングによって相手の心の奥底にある真意をくみ取れるようになってからは、夫や母親など身近な人との喧嘩がなくなりました。コーチングでは言葉そのものではなく、その言葉を生み出している“根源”にアンテナを張る。そうすると、冷静に話を聞けるんです。相手のことをより理解できるし、自分の感情もコントロールできるようになりました」。

“コーチ”としてクライアントの悩み、不安、課題の根源を可視化したあとは、“妻”として「夫のためにできること」を考える。感情を廃した掘り下げ作業と、感情のこもったサポート。それらをうまく切り分けることでより深い理解が生まれ、夫婦円満につながるという。

ママ向けコーチングとの出合い

麻莉子さんがコーチングに出合ったのは3年前。当時は聡さんの転勤でシンガポールに暮らしており、麻莉子さんは専業主婦だった。子宝にも恵まれ満ち足りた生活を送っていたが、将来を見据えて何かスキルを習得しようと、イチから学び始めたのだとか。

麻莉子さん「日本にいたときはラジオのパーソナリティやテレビのお仕事、司会業などもさせていただいていましたが、シンガポールへの移住によって続けることが難しくなってしまった。そこで、どこへ行っても通用するようなスキルを身につけたいと思ったんです」。

しかし、なぜコーチングだったのか?

お互いの思いを確認しながら質問に答えるふたり。仲の良さが伝わってくる(写真:OCEANS)

麻莉子さん「シンガポールで私に起こった最も大きな変化は、母親になったこと。そこで、育児に役立つような何かを得たいと思っていました。そんなとき、ママ向けのコーチングというものがあることを知って、ぜひやってみようと。コーチングを通じて親子のコミュニケーションを深めたり、子供の自己肯定感を育てたりするもので、育児のストレス軽減にもつながります。幸い、私自身は子育てに関して大きな苦労はありませんでしたが、周囲には深く悩み、辛そうな人もいる。そんなママたちの手助けをしたいという思いもありました」。

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