東京と福岡で進む「起業家支援」のスゴイ中身 スタートアップは都市活力を創出する主体だ

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校舎の2階と3階はスタートアップのためのチームルーム。生体認証システムのLIQUID、コネクティッドロックで事業拡大中のtsumug、紛失防止用IoTタグのMAMORIOなど現在約40社(シェアオフィス等を含めると約170社)の企業が入居。九州大学の起業部もオフィスを構えます。

音楽室のあったところは広めのシェアオフィスで多くのスタートアップでにぎわいます。

ルールを作らない

施設運営に当たっては、起業の裾野を広げるための場づくり、コミュニティづくりの配慮が随所に見られます。運営組織にもコミュニティづくりを担当するコミュニティマネジャーを配置。テクノロジーとクリエーティブの祭典として有名な「明星和楽」の実行委員会メンバーの村上純志氏が就任し、キーパーソン同士のつながりづくりを強化しています。

村上氏によると、「ルールを作らないことがコミュニティづくりのポイント」。堅苦しくなく、しかし、メンバーが互いにリスペクトし、責任を持った行動をする集まりを目指しています。

「ルールを作らない」という行政にとっては居心地のよくないところまで踏み込んで、チャレンジの環境づくりを進めている福岡市の取り組みの基礎には高島市長と担当職員の想いの強さと力量が見受けられます。
東京から福岡に移り、Fukuoka Growth Nextを拠点に活動をしてきた大塚智子さんは次のように語ります。

「福岡に戻ってきて、スタートアップには非常にいい環境だと実感しています。Fukuoka Growth Nextをはじめとした支援拠点の動きが活発で、良質なコミュニティが醸成されてきており、リラックスした環境の中で打ち込めます」

「福岡は芸能の街でもあり、クリエーターの方々ともつながりやすい。個々の才能が混じり合って、明星和楽などのクリエーティブなイベントやプロジェクトを推進しているのは、福岡ならではと感じています。また、素直で熱意ある大学生にとても多く出逢います。踏み出したい気持ちを周りに伝え、業種や年齢を超えて勢いよく周りを巻き込み推進していく。この力強さは、東京とはまた違ったすごみがあります」

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