42歳婚活男性が子持ち女性がいいと思うワケ 「お見合いで出会う女性を好きになれない」

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確かにデートにおカネがかかりすぎて、これでは隆造が気の毒だ。しかし、そこを除けば彼女に不満がないのなら、食事代のことは2人で話し合い、1回のデート費用を大まかに決めたり、たまに高級店に行ったりするときは、割り勘にすることを提案してもよいのではないか?

「おっしゃることはごもっともです。ただ、“いい人だけれど、そこまでして付き合いたい相手かな”って。鎌田さんは、『加点法で相手を見なさい』って言いますけど、加点法で見られるのは、こっちが相手を好きになっているときだと思うんですよ。好きっていう気持ちがあれば、何があっても許せる。だけど、お見合いで付き合う女性って、可もなく不可もなく、普通なんですよ。だから、“ああ、カネのかかる女だな”と思うと、その時点で前に進む気持ちもなえてしまう」

さらに、続けた。

「このままお見合いをしていって、なにもかも許せるくらい好きになる相手って出てくるんですかねぇ。好きになれたら、捨て身でとことんいける気もするんですが。それとも見合いって、可もなく不可もなくで、気持ちには火がつかないまま、“結婚は生活だから”と半分あきらめの境地で結婚していくものなんですか?」

そこは、人によっても違うだろう。出会った瞬間からお互いを気に入り、デートを重ねていくうちに、どんどん引かれ合ってラブラブな状態で成婚退会をしていく人たちもいる。一方で、“燃え上がるような情熱はないけれど、一緒に生活をするならこの相手だろう”と、結婚を決めていく人たちもいる。ただ、1つ言えることは、どんな気持ちを抱いていようと、結婚を決められるか決められないかは、本人次第。“結婚”とは“決断”なのである。

過去の恋愛があまりにも強烈だった

なぜお見合いで出会う女性に強く心が引かれないのか。隆造の場合は、婚活を始める前の恋愛が、あまりにも強烈だったからだろう。入会面談のときに、真剣にお見合いして結婚しようと思った経緯を話してくれた。

「もう何年もくっついたり離れたりしていた、8つ下の彼女がいたんです。友達の紹介で知り合った子だったんですけど、見た目がかわいらしくてドンピシャのタイプ。一目ぼれでした。出会ってから1週間後にはウチに遊びに来て、そこで男女の関係にもなった。もう一気に夢中になりました」

ところが、感情の起伏が激しい女性で、付き合っていくうちに彼女の言動に振り回されるようになっていった。

「自傷癖があって腕にリストカットの傷もあった。大酒飲みで、ビールをピッチャーで注文してピッチャーごとガブ飲みする。ささいなことでけんかになると、暴れて手がつけられなくなる。一度はカラオケボックスでぶん殴られたこともありました。だけど、そうじゃないときはかわいい顔で甘えてくる。もう好きになっていたんで、危ういところも放っておけなかったし、危うさとかわいらしさのギャップがまた愛おしかったんです」

感情の起伏が激しい女性にハマってしまう男性は多い。大げんかした後には仲直りをすれば甘い時間が訪れる。その振幅の幅が大きいほど、人は心をつかまれてしまう。いわゆる“ツンデレ”だ。しかし、そうした関係を続けていくと、心が疲弊していく。結局付き合ったり別れたりを繰り返しながら、最後は終焉を迎える恋愛がほとんどだ。

「最後に別れてから半年くらい経ったときのこと。僕も年齢的に結婚しないと手遅れになる。子どもを作って落ち着きたいなと。その相手が、彼女でないのはわかっていたけど、やっぱり忘れられなかった。それであるとき、彼女の携帯に電話をしたんです。そしたら、男が出た。もう別の男を作っていたんですね。すぐに電話を切って、そこで目が冷めました」

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