「SUV×EV」戦略は混戦の中国市場でウケるか 北京ショー開幕、中国勢の躍進に日系も必死
世界最大の自動車展示会、「北京国際モーターショー2018」が4月25日に開幕し、報道向け公開が始まった。世界14ヵ国・地域から計1200社あまりが参加。会場に並んだ1000台を超える出展車両では、今や外せないトレンドとなったSUV(スポーツ多目的車)が目立つ。自動車メーカー各社がSUVに力を入れる中、特に中〜大型のモデルが売れ筋で、業界関係者は「まるでアメリカのようだ」と語る。
今回のショーで注目されるのは、2019年から導入される中国政府の新エネルギー車(NEV)規制にメーカー各社がどう対応しているかだ。自動車メーカーは2019年までに中国における電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)・燃料電池自動車(FCV)の生産・販売比率を10%以上にしなければ、罰則が科される。各社は電動車の構成比率を上げようと必死だ。
SUV人気と環境規制の両方に対応
そんな中、独BMWが今回ワールドプレミアとして打ち出してきたのは、グローバルで展開する主力SUV「X3」を完全に電気だけで走らせる「iX3」だ。
一般的にバッテリーの効率を考えるとEVは、SUVなど重量がある大きな車には向かないはずだ。しかし、世界的なSUVブームが続いていることは、ユーザーがその使い勝手を評価しているということであり、メーカーも無視できない。そして、NEV規制への対応を考えると、台数のはけるSUVのEVモデルを開発せざるを得ない。BMWは消費者ニーズと規制対応の両方を「iX3」で満たす形だが、発売は2020年頃としばらく先になる。
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