「SUV×EV」戦略は混戦の中国市場でウケるか 北京ショー開幕、中国勢の躍進に日系も必死
さらには、米のEVメーカー「テスラ」をベンチマークとする新興EVメーカーNIOが、3年弱で開発したSUV「es8」
中国はいまや年間の新車販売台数が3000万台に迫る圧倒的な市場規模を抱持つ。今後は、先進技術開発や新たな自動車ビジネスの面でも、中国が先行していく可能性が高い。中国のEVシェア1位を誇るBYD(比亜迪)の王伝福総裁は、ライドシェアアプリを運営する滴滴出行(ディディチューシン)との提携会見で「クルマ作りの革命が起こっている。メーカー側の意志よりも、ユーザーの目線に立ったより機能性・居住快適性を重視したクルマ作りへと変わっていく」と語った。
危機感を抱く日本車メーカー各社
日本車メーカーの中国担当者は口々に「価格競争力だけでなく品質でも非常に力をつけている。こちらから勉強しなければならないことも増えている」と民族系メーカーの成長に危機感をあらわにする。
中国政府が製造業の要として、自動車産業を強化していくことは、中国メーカーにとって大きな後ろ盾だ。一方、日系や欧州など外資系メーカーにとっても、新車の開発や調達、それにさまざまなサービスの展開に中国系パートナーの存在は欠かせなくなっている。たとえば、日産はシルフィの電池を現地系企業から調達するほか、ホンダも新EVを現地のカーシェア事業会社リーチスターと提携して稼働させる方針だ。
現地企業の力を借りつつも、日本車の存在感をどう高めていくか。熾烈な競争を勝ち抜くためには、少しでも先のクルマの姿を想像しながら成長戦略を描き、タイムリーにアップデートすることが必須と言えそうだ。
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