コーヒーが「命取りになる人」が持つ遺伝子 代謝の違いが反応の違いを生んでいる

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これに対して、カフェイン代謝が遅い遺伝子を持つ人たちは、2回目のカフェイン摂取後にバイクをこぐスピードが、3回目の偽薬後よりも約14%も遅かった。このタイプの人たちでは、カフェインが運動能力を低下させている可能性がある。

コーヒーを飲んで疲れる場合は…

その科学的な理由はまだ解明されていない。しかしエルソヘミ教授は、カフェインの代謝が遅い人の場合、カフェインが体内に長く残留して、血管を収縮させるため、血液と酸素の流れが悪くなり、筋肉が疲れやすくなるのではないかと考えている。代謝が速い人の場合は、そうなる前にカフェインが分解される。

もちろんこの研究は、健康な若い男性のみを対象にしたもので、女性や高齢者への影響はわからない。それに運動能力には、モチベーショや睡眠時間、ストレス、栄養状態全般、そして無数の遺伝子という多くの要素が影響を与える。

それでも、コーヒーを飲んだら頭が冴えるどころか、疲れっぽくなるようなら、遺伝子テストでCYP1A2の型を調べて、自分がカフェイン代謝の遅いタイプなのか確認するのもいいかもしれない。ジムに行く前はコーヒーを飲まないようにするのも一案だ。

(執筆:Gretchen Reynolds記者、翻訳:藤原朝子)

© 2018 New York Times News Service

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