日本が緊縮財政の呪縛から解放されるには?

4月26・27日の日銀金融政策決定会合に期待

米国はいよいよ景気拡大下での財政拡張に動き出した。金融緩和の効果が減っているといわれるなか、日銀は4月26・27日の金融政策決定会合でどう動くのか(撮影:尾形文繁)

4月9日、米国の議会予算局(CBO)は、財政収支や経済見通しを改定した。昨年末に成立した減税法案、今年決まった歳出拡大法案などを反映させ、前回発表(2017年6月)から大きく予想が修正された。これまでのドナルド・トランプ政権が実現させた法案により、10年間で1.5兆ドルを上回る規模の大型減税が実現するとともに、歳出も底上げされる。

米国の財政は「1.5兆ドル減税」でどうなるのか?

特に2018年と2019年については、CBOは「減税政策が景気刺激的に作用し、GDPを3%前後に高める」と想定している。

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また、成長率の高まりが税収を押し上げる分も財政収支の予想に織り込まれている。そうした中で、税率引き下げによる税収減の方が大きいため、今後財政赤字が拡大する想定となっている。

具体的には、CBOは2022年まで米国の財政赤字はGDP対比で6%程度まで緩やかに拡大すると試算している。ただ、経済成長が税収に及ぼすインパクト(税収弾性値)は変動する場合が多いので、財政収支の将来試算において、税収弾性値が慎重に想定される傾向があり、この想定どおり財政赤字が増えるかは不確実性がある。

一方、完全雇用の領域に近づくほどに失業率が低下する中で、財政赤字が増える状況は、これまでの米国の歴史を振り返ってもほとんどみられない。このため、今後財政政策で景気が加熱する展開を含めて、さまざまなシナリオが想定できる。

この想定どおりに財政赤字がGDP比率6%程度まで増えるかは不確実だが、今後財政赤字が増える可能性が高いというのはほぼコンセンサスである。ただ、当社のような米国の投資家は、米国の財政状況に対して強い懸念を抱いてはいない。今後拡張的な財政政策が、FRB(米連邦準備制度理事会)による緩やかな利上げを支援することになり、経済・インフレともに安定するとの認識が多い。

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