人生を充実させるのに大きな変化はいらない スタンフォード流最高の人生設計術とは?

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まず本当にそこまで忙しいかどうか、だ。忙しいと言いつつ、ただ先送りしているだけではないのか。もし、人生で何か行き詰まっている、何かがうまくいっていない、あるいは、もっと楽しく過ごせるはずなのに・・・・・・と感じているのなら、まず数百字でいいから自分の仕事観と人生観を文章にして書いてみる。そこから、状況を変えるために小さなステップからでいいから、踏み出せばいいと思う。

それも難しいなら、1日の終わりに、今日何をやったか、何に感謝したか、何が楽しかったか、何が興味深かったか書いてみる。5分程度で終わる。そして、1週間の終わりに、自分が何に対して心が弾むのか、エネルギーを感じるのかを考えてみるといい。それを4週間続けると、何が自分の心を抑圧しているのかを見極めることができると思う。自分の心を抑えつけているものが、忙しさではないことがわかるはずだ。

ストレスを放置するより、自己改革を

『ライフデザイン スタンフォード式最高の人生設計』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトへジャンプします)

もし、現状に不満を感じているのなら、自分の人生を今見つめ直すか、それとも、状況がさらに悪化しているかもしれない5年後に見つめ直すか、だ。もちろんいつ始めたって遅くない。

本が出たときに、スタンフォードの卒業生向けのトークイベントを開いたのだが、そこに84歳の女性が来ていた。イベントの中で、今後5年間における自分の冒険プランを3つ考えてもらったのだが、そこで彼女はさっと手を挙げて、「3つしかダメなの? 私は死ぬまでに7つやりたいことがあるから、もう1枚紙が欲しい」と言ったんだ。

自己改革はいくつになっても、いつでもできる。怖いかもしれないし、痛みを伴う作業かもしれないが、ストレスを放置するよりいい。あなたの人生だから、デザインなどせずに、たた生きればいいかもしれない。だけど、多くの人は選択をせずに、たった今起こったことの連続を現実だと思って生きすぎている。だが、選択をしながら生きている人たちのほうが、ずっと幸せだ。

――スタンフォード以外にも講座はあるのですか?

現在、ハーバードやイエール、マサチューセッツ工科大学(MIT)など14校で、スタンフォードの講座を基にした「ライフデザイン」のクラスをやっている。6月には36校、9月にはさらに20校で講座が始まる予定だ。私たちはこうやってライフデザインのコミュニティを、米国を皮切りに広げていきたいと考えている。最終的には150校くらいには増やしたい。

ライフデザインの講座を開きたい、という大学などは、スタンフォードに来てくれれば、やり方を教えるし、カリキュラムなどもすべて提供している。スタンフォードでは通常の10週間の講座のほかに、1日や1週間というのもやっているし、他校では16週間をかけてやっているところもある。いろいろなバージョンが増えていけば、と思っている。

倉沢 美左 東洋経済 記者

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くらさわ みさ / Misa Kurasawa

米ニューヨーク大学ジャーナリズム学部/経済学部卒。東洋経済新報社ニューヨーク支局を経て、日本経済新聞社米州総局(ニューヨーク)の記者としてハイテク企業を中心に取材。米国に11年滞在後、2006年に東洋経済新報社入社。放送、電力業界などを担当する傍ら、米国のハイテク企業や経営者の取材も趣味的に続けている。2015年4月から東洋経済オンライン編集部に所属、2018年10月から副編集長。 中南米(とりわけブラジル)が好きで、「南米特集」を夢見ているが自分が現役中は難しい気がしている。歌も好き。

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