血となり肉となるスキルをつけるには? 『迷ったらどっちもやれ!』

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家に味方がいるって大きい

:結婚? どういうことですか。

閑歳:単純に収入が複数になったので、リスクが分散されたということです。どちらかが仕事上でリスクを取ってチャレンジしても、何とか生活できるというのは、かなり違う。 長期のキャリアパスを考えて行動するより、今、何がしたいかを優先するようになりました。仲さんは結婚しないの?

仲暁子 ウォンテッド株式会社代表取締役CEO。 1984年生まれ。京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退職後、Facebook Japanに初期メンバーとして参画。2010年9月、現Wantedを設立し、Facebookを活用したソーシャルリクルーティングサービス「Wantedly」を開発。2011年12月からサービスを開始。

:結婚すると考え方が変わるよ、と言いたいんですか?

閑歳:いえ、仲さんがどんな人と結婚するのか興味があったので(笑)。話はそれましたが、結婚前後で仕事への取り組み方はあまり変わっていません。子どもがいたらまた別かもしれませんが。ただ、自分の周りにいる女性起業家を見ていると、同業や仕事が近い同士で結婚するパターンが結構ありますよね。投資家の夫に、妻が起業家の組み合わせは、すごく納得感があります。業界のことがわかっていると相談できるだろうし、心強いだろうなと。でも何より、絶対に味方になってくれる人がいるというのは大きいですね。

:なるほど。要するに閑歳さん、早く結婚したほうがいいってことですかね(笑)。でも、まさにバリバリ働く年齢で、子どもを産むと、一時的にそれができなくなるわけじゃないですか。ここ最近、知人が子どもを産んで、仕事を休んでいるのを目の当たりすると、世の中を大きく動かすようなインパクトの大きい仕事をするとか、キャリアでどんどん上を目指したいというときには、なかなか厳しいなと思うときがありますね。

閑歳:そうかもしれませんね。人それぞれの目標は違うと思いますが。だけど私、前の会社に入ったのは29歳でした。もう結婚もしていて、いつ子どもを産むかもわからないし、技術が特別あるわけでもありませんでした。だけど何も聞かれずに採用してくれました。今の会社を立ち上げるときも、誰にもそのことについていっさい触れられなくて。それで一度、ある関係者に「私は結婚もしているし、年齢もそこそこで、子どももいつできるかわからないですよ」と、言ったことがあるんです。

:なんて言われたんですか?

閑歳:「どうせ3カ月くらいで復帰するんでしょ?」って言われました(笑)。そういう風に思われているんだとわかりました。

:私も最初に投資銀行にいたときは、女性の先輩で、出産して2週間くらいで復帰している人がいましたね。お腹が大きい状態で会議に出て、「赤ちゃんがおなか蹴ってる!」って言いながら働いていました。そのあとすぐ病院で産んで、2週間後には戻ってきました。これからは労働集約性じゃなくて、いかにシステムを使って短い時間で結果を出すことが重要になってくるから、女性も勝負できますよ。

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