「小規模だけど評価できる大学」ランキング 大学を熟知する685校の進路指導教諭が投票

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2位の武蔵大学は、経済、人文、社会の3学部がある。武蔵大学は旧制七年制高等学校に端を発する大学だ。同じように旧制七年生高等学校から始まったのが、6位の成蹊大学、14位の成城大学、15位の学習院大学の4校。いずれも評価が高いことがわかる。

また、武蔵大学は“ゼミの武蔵”と言われるほど、ゼミナール形式の授業で有名である。このゼミナール教育は4年間必修。少人数教育で、ゼミはいわゆる、アクティブラーニング形式だ。一方的に講義を聞く授業とは異なり、学生がさまざまな意見を発表しながら進めていく。

武蔵大学は昔からアクティブラーニング形式のゼミを実践しており、学生の実力を伸ばしてきた。進路指導の先生からも、ゼミと少人数教育を評価するコメントが多い。「ゼミ、学生センター、教員など、多方面から学生へアプローチして指導し、面談の機会も多い」(東京・私立高)、「学生一人ひとりに注視している点」(東京・都立高)などだ。小規模大学の利点は、教職員と学生の距離が近いこと。学習だけでなく就職の面でもプラスに作用している。

面倒見の良さが小規模大学の魅力のひとつ

3位は国際基督教大学がランクイン。4位は金沢工業大学、5位は会津大学と、地方の理系大学も上位に顔を出している。

7位に入ったのが産業能率大学である。経営と情報マネジメントの社会科学系2学部の大学で、キャンパスは東京の自由が丘と神奈川の湘南にある。こちらもアクティブラーニングの草分けで、課題解決型のPBL(Project Based Learning)授業にも力を入れている。

入試企画部の林巧樹部長は「就職の面倒見の良さと、入学後、学生を伸ばしているところが、評価されているのかもしれません。今年も女子の就職率はほぼ100%でした。セメスター(学期)ごとに担任であるアカデミックアドバイザーと全学生が30分以上面談しています。その中でアドバイスし、本人の自覚を促し、それが授業の中で、学生が成長していけるきっかけになっているのではないかと思います」と言う。こういった面談も小規模だからできることだ。

国立大学のトップは9位の一橋大学。商、経済、法、社会の社会科学系4学部の大学だ。就職で有名企業に強いことで知られる。日経平均採用銘柄225社に、規模や知名度、大学生の人気を基に、大学通信が選んだ企業を加えた「有名企業400社」への就職率(400社への就職者数÷<卒業生数-大学院進学者数>×100)の2017年のトップは、一橋大で58.9%という高い数字だった。卒業生の2人に1人以上が、安定した大企業に就職している計算になる。就職先も、みずほフィナンシャルグループの25人、次いで三菱UFJ銀行23人、三井住友銀行16人などメガバンクに強い。

小規模大学として評価されている大学は、当然ながら、文系学部のみの大学や理工系の大学が多くなっている。小規模だからこそできることも多い。それを活かしている大学が高く評価されているようだ。

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