中国版「宇宙ステーション」は何が違うのか <動画>2020年に宇宙での組み立てを開始へ
3月、中国が天津航空宇宙都市で開発された宇宙ステーションのコアモジュールを発表した。これは、同国による有人宇宙計画の3ステップ戦略の最終ステップの実行と位置づけられるものだ。
2020年に宇宙での組み立てを開始へ
中国は有人宇宙ステーションの一部の開発および建設を進めており、2020年に宇宙での組み立てを開始する予定。宇宙ステーションは2022年頃にはフル稼働する予定で、中国は、独自の宇宙ステーションを持つ国としては世界で3番目になる。この宇宙ステーションの開発の背景には、平均年齢35歳のエンジニアのグループの存在がある。
最近、そのエンジニアたちはコアモジュールにおいていくつかのテストを行っている。中国航天科技集团有限公司の配下にある中国宇宙技術アカデミー(CAST)で、宇宙ステーションシステムのシニアデザイナーを務めるチャン・ハオが、このモジュールを発表した。
「これは、宇宙ステーションの中核となるモジュールであり、飛行姿勢、動的特性、および有人環境を制御する、ステーションの主制御部である。大きな円柱状の太い部分は、宇宙飛行士が作業と実験を行う場所。細い部分は、宇宙飛行士が通常の日常生活を営むために、眠ったり自分の体を洗う場所だ」と、チャン・ハオは語った。
この宇宙ステーションは、コアモジュールと2つの実験室から構成され、各キャビンの重量は20トン以上である。 3キャビン構造の宇宙ステーションは、2艘の有人宇宙船および1艘の貨物宇宙船とドッキングできる。
「宇宙船神舟はセダン型自動車のようなものだ。宇宙実験室の天宮1号と天宮2号は、1ベッドルームのアパートのようなもの。この宇宙ステーションは、3つの寝室、リビングルームと倉庫があるアパートである」。こう語るのは、CASTの宇宙ステーションシステムで副チーフデザイナーを務めるチュ・グアンチェンだ。