サイゼリヤ、連続減益からの脱却に自信 消費増税でも人気メニューの価格は維持する方針

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今後は全国に広げた店舗を積極的に活用する。既存店で働くベテラン店長やアルバイトを新店に招聘し、開店準備を効率的に進める。新人アルバイトは既存店での研修を行い、実際の現場で業務のノウハウを習得してもらう。

そうすることで新店のオペレーションをできるだけ円滑にし、労務費の抑制につなげるのが狙いだ。前期は4月から開始した「500円ランチ」の準備で残業代がかさんだが、その作業にも慣れてきたため、今期は適正に残業代をコントロールできるという。

堀埜社長は「利益が出るタイミングになった」と自信を見せた

労務費に加えて新規出店に伴う経費も抑制。店舗で使うイスやテーブルなどはインドネシアからコンテナ単位で大量に仕入れ、コスト削減を図る。

また、一部の既存店でキッチン面積を約半分にする改装を実施。不必要な収納スペースや通路を排除し、空いたスペースを客席にする。今後は、新店にもこうしたコンパクトなキッチンの導入も検討していく。

堀埜社長は10日の決算説明会で、「これまで為替の影響が大きく、円安になると利益が急に落ち込む体質だった。それを回避するため、生産性の高い工場の投資も行い、ようやく今期、来期と利益が出るタイミングになった」と語った。

新規出店の継続とこれまでの効率化投資、そして経費コントロールで10年8月期以来となる増益をどこまで達成できるのか。今期の業績動向はサイゼリヤの今後を占ううえでも大きな試金石となりそうだ。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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