サイゼリヤ、連続減益からの脱却に自信 消費増税でも人気メニューの価格は維持する方針
ファミリーレストラン大手のサイゼリヤは9日、2013年8月期の決算を発表した。既存店は前年割れだが、新規出店効果で売上げは1104億円と前期比6%増を達成。
ただ、コメや野菜などの原材料価格や円安による仕入れ単価の上昇などが響き、営業利益は前期比24%減の75億円。3期連続の減益となった。
14年8月期の業績は売上高1188億円(前期比8%増)、営業利益も87億円(15.3%増)と10年8月期以来の増益を見込む。店舗数は58の純増(出店82、退店24)を計画(前期は純増53店)しており、11月には国内店舗が1000店の大台に乗る見通しだ。
サイゼリヤだけでなく、外食チェーンをめぐる大きなポイントは、14年4月の消費増税に伴う価格対応だ。
これについて、堀埜一成社長は「消費増税をしても、われわれとして守らなくてはいけない価格帯がある」と強調。定番商品で人気の高い「ミラノ風ドリア」(299円)など は価格を維持する方針を示した。一部商品については値上げを行うが、人気商品の価格を据え置くことで粗利益にはマイナス影響が及ぶ。
既存店を活用し、新店の運営を円滑化
こうした影響は主に労務費と設備関係費の抑制でカバーする。たとえば、従来は出店に合わせてオープニングスタッフを集めて研修を行っていた。だが、研修時間が長くかかるうえ、開店後のオペレーションも必ずしも円滑に行われないケースがあり、結果として労務費増加の要因となっていた。
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