もし子どもが「友だちができない。遊ぶ子がいない」ということで悩んでいるなら、先生に友だちを斡旋してもらうのもいいでしょう。先生が馬の合いそうな子を探して、「○○さん、□□さんも遊びに入れてあげて」と声をかけてくれれば、遊びの輪の中に入れる可能性が高まります。これで一時しのいでいるうちに、だんだん本当に馬の合う子が見つることもあります。この方法は学年が下がれば下がるほど有効ですが、中学や高校でも試してみる価値はあります。
友だちのことで悩む場合は「ロールプレイ」で練習
友だちのことで悩む場合、友だちとの会話を「ロールプレイ」で練習するといいでしょう。ロールは役割、プレイは演技という意味であり、ロールプレイとは役割演技という意味になります。一種のシミュレーションです。家庭でやるときは、「友だちごっこ」と呼べばいいでしょう。
たとえば、次のように、お父さんがAさん、お母さんがBさん、子どもは本人の役になって、特定の場面を設定して演技します。その演技の中で、必要な言葉を言えるように練習するのです。
●「入れて」と言えるようにするロールプレイ
場面設定として、「子どもが児童クラブで遊ぶ人がいなかったけど、Aさんたちがトランプをやっているのを見つけた場面」とします。この場合、次のように演技しながら、「わたしも入れて」「入っていい?」「楽しそうだね。もう1人入れる?」などの言葉が言えるように練習します。
Bさん「今度はわたしが取った」
本人「トランプ、楽しそうだね」
Aさん「うん、楽しいよ」
本人「わたしも入れて」
Bさん「うん、いいよ」
本人「ありがとう」
●断られたときのロールプレイ
次のように、断られる場合を予想した対応も練習しておくと応用が利くようになります。「じゃあ、見てていい?」などの言葉で返せるか、それともそのままいじけて立ち去るか、その違いは大きいです。
Bさん「今度はわたしが取った」
本人「トランプ、楽しそうだね」
Aさん「うん、楽しいよ」
本人「わたしも入れて」
Bさん「もう始まっちゃったからムリ」
本人「じゃあ、見てていい?」
Bさん「うん、いいよ」
本人「ありがとう」
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