「新iPad」は控えめに言っても大ヒットする 「教育市場向け」を打ち出しているが…
アップルは今回、製品のハンズオンを用意せず、高校の教室を使って、音楽、ビデオ制作、スケッチといったクリエイティブのテーマと、プログラミングによるドローンの操縦や、ARに対応する教科書アプリのデモなど、iPadを導入したからこそ実現できる新しい教室での体験を披露し、ほかのデバイス、とくにChromebookでは、同じ金額を出しても実現できない強力な差別化要因をアピールした。
ほぼ半額でApple Pencilが体験できる
iPad(第6世代)のもう1つの特徴は、Apple Pencilへの対応だ。これまでApple Pencilは、iPad Proのみがサポートするペンデバイスだった。iPad Pro 10.5インチの最も安いモデルが6万9800円(米国で649ドル)で、さらに1万0800円のApple Pencilを買い足さなければならなかった。
今回、iPad(第6世代)がApple Pencilに対応し、iPadでのペンシル体験は32GBモデルで3万7800円(米国で329ドル)のモデルを選べば実現できるようになった。ほぼ半額である。
加えて、アップルは教育市場向けに、Apple Pencilを9800円に割り引くほか、ロジクールのiPad(第6世代)専用の「クレヨン」スタイラスを、学校向けに1本49.99ドルから販売する。クレヨンはApple Pencilのように筆圧感知に対応しないが、傾きは検知でき、Bluetoothによるペアリング不要ですぐに利用できる。
教育市場向けのiPadをペン対応させると同時に、アップルが開発するドキュメント作成のPages、表計算のNumbers、プレゼンテーション作成のKeynoteもペンによる描画や書き込みに対応し、より直感的にレポートを仕上げたり、アイデアをすぐにスライドにすることができるようになった。
共有のiPadであっても自分のデータをまるごとバックアップできるよう、教育用アップル IDには200GBの無料ストレージを提供する。教室内において、紙のノートと鉛筆を完全にiPadに置き換えることができるようになったのだ。
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