アマゾン「プライム・ビデオ」、判明した実態 会員獲得コストは平均で1人当たり63ドル
[15日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>の動画配信サービス「プライム・ビデオ」が2017年序盤までに世界で500万人余りを同社の「プライム」会員へと呼び込んだことが、ロイターが入手した同社の社内文書で明らかになった。
同社のプライム・ビデオへの投資が経営にどのような効果をもたらしているかが初めて示された。
米国内視聴者数は17年序盤時点で約2600万人
内部文書によると、他社から使用許諾を取得した映画やテレビドラマを含むプライムの全ビデオプログラミングの米国内視聴者数は17年序盤時点で約2600万人だった。アマゾンはこれまでプライム・ビデオの視聴者数などの数字を公表していない。
内部文書は、アマゾンが独自に制作した「プライム・オリジナルズ」と呼ばれる19作品についてそれぞれ、コストや視聴者数、プライム会員へと誘導した人数などのデータを比較。これらのオリジナル作品によって誘導された会員は、2014年終盤から17年序盤にかけてプライム会員として登録したとアナリストが推計する総人数の4分の1程度を占めた。
動画ユーザーを買い物客に転換するのがアマゾンの戦略の中核だ。プライムに年会費を払って加入すれば、翌日配送やその他の特典が受けられる。
アマゾンは取材に対し、ロイターが入手した文書に関するコメントを拒否した。