ラミレス監督「私が学んだ2人の指導者たち」

開幕のいま語る「人材育成と組織論」

監督には一定の権力が与えられているので、「ボス」として権力を行使し、選手たちを服従させることも可能です。また、何かミスがあれば、その責任を選手に押しつけ、彼らを非難するかもしれません。逆に何か良い結果が出れば、その手柄はすべて自分のものとする、なんてことも考えられます。

一方、私が理想とするリーダー型の監督は、これとは大きく異なります。このタイプの監督がつねに考えているのは、次のような事柄です。

「選手たちを育成したい」
「選手たちを指導したい」
「選手たちの前向きな気持ちを奨励したい」
「選手たちのやる気を刺激したい」

こうした姿勢をつねにベースとし、選手に何か問題が生じれば、それを修正する手助けをするのです。そしてその際には、どうすれば修正できるのか、実際に自分が手本を見せていきます。

選手の声に耳を傾ける

「いちばんに考えるべきは選手であり、自分のことであってはならない」とわきまえているのがリーダー型監督の特徴です。試合で良い結果が出れば、その功績はすべて選手のものとするスタイルが徹底しているのです。

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リーダー型の監督は、選手の調子を頻繁に尋ね、返ってくる彼らの声に耳を傾けます。選手との会話の中で主語を口にする際には、「私」ではなく「私たち」を使う姿勢も大切です。そして最後には、「オーケー。レッツ・ゴー!」と声を掛けていきます。まさに、前記した2人の監督がそうでした。

これが真のリーダーであり、私が目指している監督像です。この姿勢こそが、選手の才能を最大限に引き出し、より良い結果につなげられると私は信じています。

はたしていまの私は、自らが理想とする監督像に近づけているのか……。また、リーダー型の監督として、選手の力を十分に引き出せているのか……。

自分を正確に評価することほど、難しいものはありません。人はとかく、自分について過大評価をしてしまったり、もしくは過小評価してしまったりするものです。正しい評価については、ベイスターズの試合を見てもらい、周囲から判断してもらうしかないと思っています。

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