中国との結びつき強めるミャンマーの実相 押し寄せる観光の波、豊富な資源も持つ

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ミャンマーの最大都市ヤンゴンで黄金色の輝きを放つ仏塔シュエダゴン・パゴダ 大勢の観光客と地元の僧侶たちが入り交じり不思議な空気感を醸し出す(筆者撮影)
世界の春節を4回の短期連載で巡るシリーズ。注目するのは、中国人観光客の人気エリアトップを誇る東南アジアだ。
日本よりも中国人旅行者が集うタイの魅力」(3月6日配信)、「マレーシアが中国人旅行客を大歓迎する事情」(3月9日配信)、「中国の春節に沸くシンガポールの最新事情」(3月10日配信)に続く最終回は、“アジア最後のフロンティア”、ミャンマーにおけるチャイナパワーを辿る。

ミャンマー最大都市ヤンゴンの春節

春節が始まったミャンマーの最大都市ヤンゴンを歩いた。

国民の6割以上をビルマ族が占め、カレン族やカチン族、モン族などの少数民族が135部族にも及ぶミャンマーでは、これまで巡った東南アジア3カ国に比べても、華人コミュニティの存在感は目に見えては際立たない(※17世紀に中国雲南省から移住したコーカン族は主にシャン州居住)。

東南アジア10カ国から成るASEAN加盟国のなかで、春節を祝祭日としていないのも、ミャンマー、ラオス、カンボジアの3カ国である。それでも、ヤンゴン中心部にあるチャイナタウンは春節を祝う派手な飾り付けが施され、広い範囲に吊り下げられた4000個以上もの赤い提灯がお祭りムードを盛り上げている。

古くからの日本の縁日を彷彿とさせる素朴な屋台や露店が立ち並び、深夜まで人種を問わず活況を見せていた。地元紙では、今年の春節は過去数十年の間でも類を見ないほどに大きいスケールで祝われると報じられ、実際、獅子舞踊りや歌のショーなどさまざまなイベントが盛大に行われた。

ミャンマー中心部に位置するチャイナタウン。春節の連休は4000個もの赤い提灯で飾り付けられ、路面の飲食店も『恭喜發財』と書かれた赤い垂れ幕を掲げていた(筆者撮影)
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