ベンツやVW、BMWの電動車は日本車に勝るか ボルボも併せ欧州車のEV、HVを試してみた
最初に乗ったのはBMWグループのミニ「クロスオーバー」。ミニで電動車を用意するのはクロスオーバーのみで、クーパーSEオール4という車種になる。
最初に感じたのは、PHVの見せ方がうまいことだ。外観は差し込みプラグを模した黄色のアイコンをサイドとリアに装着し、左側前輪とドアの間のアイコンに充電口を隠している。派手さを抑えつつ電動化をアピールしている。
インテリアはそこまで明確ではないものの、インパネ中央下のスタートスイッチが黄色になっている。バッテリーは後席と荷室の下に置くので、後席はスライド機構が省かれ、荷室の床下収納スペースが少なくなっていた。
1.5L3気筒ターボエンジンで前輪を駆動し、モーターが後輪を駆動する4WDシステムは、BMW「2シリーズ・アクティブツアラー」のPHVと基本的に共通だ。3種類あるドライブモードでオートを選ぶと、市街地ではBMWを思わせる後輪駆動の痛快さ、高速道路ではミニらしい前輪駆動の安定感がメインになる。「ひと粒で2度おいしい」という昔のCMを思い出した。
バッテリー搭載で重くなったので、ハンドリングにミニらしい軽快感はないが、代わりに乗り心地は重厚で、エンジン音を聞かせる傾向のあるミニとしては静粛性も高かった。
ボルボ「XC60」のPHV
続いて乗ったのは2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したボルボ「XC60」のPHV、T8ツインエンジンAWDインスクリプションだ。
ボルボは「XC90/V90」にもPHVを用意しており、日本での販売比率は約10%という。
ミニとは対照的に、PHVらしさを示すデザインはほとんどない。車名もそうだがXC60の高性能版という位置付けだ。それだけにシフトレバーにおごられた、同じスウェーデンのガラス工房「オレフォス」製クリスタルの控えめな主張が光る。バッテリーを左右シート間に収めた結果、荷室のスペースがほとんど犠牲になっていない点も評価できる。
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