ベンツやVW、BMWの電動車は日本車に勝るか ボルボも併せ欧州車のEV、HVを試してみた
昨年の自動車業界で話題になった言葉のひとつに「電動化」があった。フランスとイギリスが2040年までにエンジン車の販売禁止をアナウンスしたことがきっかけとなり、中国やインドもこの流れに追随するような内容を発表。自動車メーカーではボルボが2019年に全車種を電動化すると公言し、ジャガー・ランドローバーなども同様の方針を打ち出した。
注意したいのは、フランス、イギリスが禁止するのは純粋なエンジン車だけで、モーターを組み合わせたハイブリッド車(HV)は容認していることだ。さらにボルボの発表を見ると、全車種に電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)あるいはマイルドハイブリッド車をラインナップとあるので、残りはエンジン車でも良いことになる。
しかし、彼らはそれを電動化と呼んだ。トヨタ自動車やホンダなど日本のHVから次世代自動車の主役の座を奪取したいという思いが、大胆な表現からうかがえる。フォルクスワーゲン(VW)の排出ガス不正問題でみずから幕を引く結果になってしまったが、以前はディーゼル車をハイブリッド車の対抗として位置付けていた。
これに対してトヨタはすぐにHVやFCVを電動車と称するようになり、2017年の電動車販売台数が152万台に達し、2030年には550万台以上を目指すと掲げ、着実に普及が進んでいると発表した。電動化をEV化とみなして日本は遅れているとした「誤報」は急速に消えていった。
欧州の電動車はどのレベルに達しているのか
では火付け役と言える欧州の電動車はどのレベルに達しているのか。毎年2月に開催される日本自動車輸入組合(JAIA)の試乗会で、4ブランドのEVとPHVに乗ることができたので、デザインと走りの両面で報告していきたい。
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