日経平均が動きにくいときに上がる株とは? FRBパウエル議長の生の声をしっかり聞こう
一方の日本株はどうか。日経平均株価は、前回のコラム「今回の株価崩落は大規模ショックの前兆か?」で書いた通り、黒田東彦・日銀総裁の続投が確実になり、予想EPS(1株利益)は史上最高水準で、何も怖いものはない。
日経平均2万3000円突破には時間を要する
ただし、予想外のドル安円高で上値を押さえられている新事実に直面している。
ドル円相場はドナルド・トランプ大統領が勝利した2016年11月からのドル高で1ドル=118円台を付けて以来、じり安にはなっていたが、おおむね108円前後で反発し、株価との連動性も薄れていた。
しかし逆に、2月の波乱はドル円と株価との連動性を強め、水準も108円で日経平均2万2000円台のセンチメントを作ってしまった。特に今回の急激な円高で、再び108円台からの円安にはかなりの時間を要することは、チャートからも明白だ。ドル円と株価との連動性が変わらない限り、2万2000円台から2万3000円台を買い上がるにはこれも時間を要すると考えるのが妥当だ。
また株価チャートを見ると、2月6日の急落時に出来た前日とのマド(大きな価格差ができたことで2つのローソク足に空間ができること)と、下降している25日移動平均線が「圧迫感」を示している。マドはそのゾーンの調整未消化を、25日移動平均は戻り売りのエネルギーがあることを示す。
数字で言えば、窓のゾーンは2万2277円―2万2659円、25日移動平均は2万2300円前後(週央の推定値)だ。
しかし、筆者はこれに対しても、楽観的に見ている。個人投資家の売買動向は週間では歴史的な買い転換になり、「凍結」していたMRF(オープン型の公社債投資信託、待機資金の代表格) 13兆円が動き出したからだ。投資信託には新規資金が集まっている。結果的に上記のポイントを、時間をかけてこれから抜いて行くと思っている。そしてその中心になるのが中小型株だ。全体相場が「売り難く買い難い時」が中小型株の「適温相場」だからだ。
今週の日経平均予想レンジは、2万1600円―2万2400円とする。
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