「強化と集客」フットサル界が抱える2大課題

日本にフットサル文化は根付くのか?

しかも、全員が本業を持ちながらフットサルに取り組んでおり、自らもアマチュア集団であることを公言している。だからこそ、サポーターたちは、彼らを身近に感じ、自分たちと姿を重ねながらアリーナに足を運ぶ。このように、地元民たちに、身近な存在として認められているからこそ、勝敗に影響されない集客が実現できているのだろう。

フットサル文化は日本に根付くか

「スペインやブラジルと違い、日本にはフットサル文化がない」

このように言うフットサル関係者は多い。

確かに、数ある娯楽の中で、週末にフットサルを観戦しにフラッと出かけるような人は、ここ日本では、ごく一部の人間しかいない。だが、一方で、地域に密着し、フットサルを通じた社会貢献活動を行いながら、「フットサルを文化に」という理念を掲げて活動するクラブが少しずつ成果を出し始めていることは興味深い。

フットサルを通じた地域貢献活動の一コマ(写真:フウガドールすみだ提供)

東京都墨田区を拠点に活動するフウガドールすみだは、2011年に墨田区とホームタウン連携協定を締結し、以降、行政や地元企業のサポートを得ながら、クラブの理念である「フットサルを通じて、地域社会を活性化させ、より良い社会づくりに貢献する」活動を行っている。

所属する選手やスタッフは、地元の小学校や保育園を訪問したり、区のイベントに積極的に参加しながら、フットサルを通じた地域貢献に取り組んできた。こうしたクラブの理念や活動に賛同した地元スポンサーの協力のもと、昨年、自らが運営する「すみだフットサルアリーナ」を新設するなど、着実に自らの歩みを進めている。

須賀雄大取締役兼監督は、「一時的な集客は、単なるブームですが、我々はブームではなく、文化を作っていくことを目指しています。正当なことを時間をかけてやっていくことが、フットサルを文化にするための一番の近道ではないかと思います。いま私たちのクラブは、スクール生が約450人、さらに、下部組織にはレディースも含めて150人の選手がいます。

「すみだまつり」に参加したフウガドールすみだの選手たち(写真:フウガドールすみだ提供)

それに加えて、小学校訪問や地元のイベントへの参加などを通じて、フウガドールすみだに関わる人たちが少しずつ増えてきました。

こうして一緒に歩みを進めた子どもたちが、いつか人生を振り返ったときに、フウガドールすみだというクラブが自分の人生の中で重要なウェイトを占めていたんだと感じてもらったり、親御さんやスポンサー企業の方々にも、そのように感じてもらえれば、自然とクラブへの愛情も強まっていくのではないかと思っています」と、時間をかけて地域とともに歩んでいくことの重要性を語った。

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