iPhoneユーザーは「HomePod」を買うべきか 試されるアップルのエコシステムの力
HomePodのSiriに話しかける方法は、前述のように「Hey Siri, play some music」と言えば、Apple Musicが自動的に自分の好みの音楽を選曲する“ステーション”の再生が始まる。あるいは「Hey Siri, play jazz」「Hey Siri, play Mozart」とジャンルやアーティスト名を指定してもいい。この方法は、iPhoneやiPad、Apple TV、MacのSiriと同じなので、普段からSiriに音楽再生を指示していた人は違和感なく、音楽を声だけで操ることができるだろう。
もう1つの方法は、iPhoneの「ミュージック」アプリなどで再生している音楽を、HomePodを出力先として指定する方法だ。ワイヤレス再生の仕組みをアップルは「AirPlay」と呼んでいる。iPhoneの画面で操作するため、聞きたい音楽をより素早く確実に選択できる。
ただし、AirPlayを用いたHomePodでの再生には盲点がある。iPhoneを操作している際、マイクを利用するビデオ撮影などの操作をしようとしたり、ほかの音声が再生されるYouTubeなどのアプリを利用しようとすると、iPhoneのミュージックアプリの再生が止まるため、HomePodの音楽も止まってしまう。
同様にApple MusicをWi-Fi経由で直接再生できるスピーカー「SONOS」では、iPhoneから音楽を選択するが、ミュージックアプリを使わないため、iPhoneの操作に左右されず部屋の音楽を再生し続けてくれる。
部屋のBGMを快適に楽しむには、Siriから音楽再生する必要がある。そうでなければ、たびたび音楽が中断される不快さを味わうことになるだろう。
スマートスピーカーとしても優秀
HomePodには6つのマイクが内蔵されており、音楽を大きな音で再生していても、部屋の離れたところからの「Hey Siri」との呼びかけにきちんと反応してくれる。
これは、筆者の自宅に設置しているAmazon EchoやGoogle Homeよりも、きちんと声を拾ってくれる印象だ。人工知能アシスタントの競争で出遅れ感が目立つアップルのSiriだが、スマートスピーカーとしてHomePodを評価するなら、より機敏に声に反応してくれる点で、優秀と言える。
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