ググっても答えの出ないことに挑戦しよう スタートアップ不安な人へ

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起業や転職をした人のインタビューなどを読むと、順風満帆、すべてがうまくいっているように思えて、「自分なんて、やりたいことにチャレンジしても、絶対、こんなふうにはなれない、失敗しそうだ」とあきらめてしまう人も多いと思います。

でも、私自身はそうではありませんし、こうして起業をして、大勢の「成功者」と呼ばれる人たちに実際に話を聞かせていただくようになってから、彼らには共通点があることに気がついたのです。

それは、「成功者とは、バットを振る回数がとても多い人たちなのだ」ということです。

成長のスピードを上げる考え方

彼らは、野球にたとえると、短期間に1000回バットを振っているようなものです。1000回振ったうち、たった1回出たホームランだけが注目されている。でもその陰には、実は999回の空振りがある。誰もその失敗には注目していないだけ。インタビューではカットされてしまっているのです。

つまり、成功するかどうかというのは、確率論なのです。やればやるだけ、バットを振れば振るだけ成功する可能性は高まるし、成功の数も増えていくもの。1回しかやらなければ成功しない確率が高いけれど、1000回やれば、どれかは成功するだろう、ということです。

こう言うと、「失敗を恐れないんですね」とか、「失敗を悪いことだと思っていないのですか?」と聞かれることがありますが、それよりもむしろ「失敗するのを前提でやっている」と言ったほうがしっくりくるかもしれません。

失敗するのが普通、うまくいかなくて当たり前。そう思っているだけで、挑戦することは怖くなくなるのです。三日坊主という言葉がありますが、三日坊主になって当たり前、というくらいの気持ちで始めることにしているのです。

「やり始めた」途端に止まってしまう理由とは?

「えいっ」と何かを始めると、途端に、自分に足りないものが見えてくるもの。
行動すればするほど、「自分の欠点」がとても目につくのです。論理的じゃない、リーダーシップがない、うまく人をしかれない、粘り強さが足りない……これまで何とも思わなかったことが、すべて「欠点」のように見えてくる。

欠点に悩んで、なんとか直そうと頑張りすぎて、疲れてしまった経験のある人も、多いのではないでしょうか。

でも、大切なのは「やりたいこと」に時間を使うこと。

肝心の「やりたいこと」に行き着く前に、「欠点を直すこと」に時間を取られてしまうのは、とてももったいないことだと思います。

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