ナイトタイムエコノミーって何だろう?

観光資源化する「東京の夜」

行政などが積極的に夜の時間帯を盛り上げようとしているが、まだまだ乗り越えなくてはならない課題は多い。まず、関係者が口を揃えるのは”交通”の問題だ。木曽氏は「移動手段がないと、日本の夜は盛り上がらない。 終電で帰ろうとすれば、食事の後に別な店に行ったり、ショーを楽しんだりということはしづらい」と話す。

自民党のナイトタイムエコノミー議連でも、週末だけ時間を延長して電車を走らせる、人気の路線だけは24時間営業にするなどの案は持ち上がっているものの、民間企業だけでは採算が取れないため、これは行政が率先して進めるべきところだろう。

「英国でも、ロンドンオリンピックに向けてナイトタイム振興が進み、環状線の24時間営業はオリンピックの予算で整備した。これは、もちろんアフターオリンピックを見据えてのものだ。東京も、山手線の運行が終わった後、山手線沿いに都バスを走らせたらどうか。ロンドンも長らくこの方法を用いていた」(木曽氏)

超高層ビルの片隅にお稲荷さん

2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を控えて、関連施設のレガシー論ばかりが問題視されているが、その周辺の設備も含めて、オリンピック後も継続して経済効果が得られるものに資金を投じなくてはならない。

あわせて、「夜の時間帯が盛り上がってくると、住民による反対運動が起きて、自粛するという歴史を繰り返してきた。政府が、日本の今後の発展のために夜の時間帯の活性化が重要だということを発信し、国民の理解を深めるために動いてほしい。東京は、超高層ビルの片隅にお稲荷さんがあるなど、文化と歴史と自然が混在した、世界でも珍しい巨大な観光資源そのものだ。素晴らしい資源、財産を持っていることに、私たち自身が気づかなくてはならない」(木曽氏)。

安全・安心に、まち全体を楽しむことができる東京。私たちがその魅力を知り、まずは、マインドを変えることこそが、夜の時間帯を発展させ、経済を拡大させるために重要な一歩になるのではないだろうか。

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