「45歳高収入モテ男」が貯金ゼロに苦しむ理由 離婚したら、その後のおカネはどうなるのか

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節税しつつ貯蓄をするには、やはりiDeCo(個人型確定拠出年金)を使うのがお勧めです。A男さんの場合、高収入なので課税所得に対する税率は33%、会社には企業年金制度がないので、iDeCoは毎月2万3000円まで掛けることができます。もし、この上限額を毎月拠出して金融商品を運用した場合、年間の掛け金は27万6000円です。

これで、節税できる金額はどれくらいになるでしょうか。所得税だけではなく、住民税(10%)も節約できます。計算式は以下です。

所得税:27万6000円×33%=9万1080円
 住民税:27万6000円×10%=2万7600円
 合計:11万8680円

このように、iDeCoを活用すれば、将来のために毎年27万6000円を貯蓄しながら、約12万円の税金を取り戻すことができます。A男さんほどの収入があれば、少し家計を見直せば、毎月2万3000円の掛け金なら捻出できるはずです。私と一緒に家計を見直した結果、やはりというべきか、すぐに節約できる金額が、2万3000円どころか、6万円程度あることがわかりました。

なお、節税した金額は、所得税は年末調整で還付、住民税は翌年の支払い額が減るので、来年度からの手取りが増えることになります。還付金額や増えた手取り金額は、使わずに貯蓄すると、確実におカネは貯まります。他にも、会社員が節税できる方法としては、「NISA」(少額投資非課税制度)「つみたてNISA」「不動産投資」など、方法があります。

「4度目の結婚」がうまくいくよう、人生の立て直しを!

実は、A男さんが将来を案じ始めるきっかけになったのは、現在おつきあいしている彼女の存在です。結婚を意識しても、現状の「高額の養育費に、貯蓄ほぼゼロ」では、結婚したとしてもまた失敗するのではないか、と不安になるのはよくわかります。相手の女性だって心配でしょう。A男さんによると「相談に来るまでは、自分がよほど変わらなければ、貯蓄なんて絶対できないと思っていたけれど、意外にも節税という方法でおカネを増やすことできると知ってモチベーションが上がった」とのことでした。

ただし、節税にも限界があります。A男さんの場合、将来を本気で考えるなら浮気癖を直せるのかどうか。これが根本的解決につながるのは言うまでもないでしょう。子供への責任を果たすべく、養育費はそれぞれの子供が成人になるまでしっかり支払い、一方では生活を見直しておカネも貯めていく決意をしたA男さん。「4度目の正直」になることを、願ってやみません。

頼藤 太希 マネーコンサルタント

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よりふじ・たいき / Taiki Yorifuji

(株)Money &You 代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に創業し現職へ。Webメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通してお金の情報を日々発信中。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『60歳からの新・投資術』(青春出版社)など書籍90冊、累計160万部超。日本年金学会員。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。

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