中国人女性が「高級コスメ」を買いまくる必然

訪日中国人の化粧品購入率はダントツだ

これからのインバウンド化粧品市場は高級化粧品だけでいけるのか? 今後どうなるだろうか。

訪日観光客数が増え、情報が大都市から地方都市、若者から中高年層に浸透しつつあるため、高級化粧品はもちろん人気が続くだろう。しかし、欧米ブランドも同じターゲットを狙っているため、筆者は、高級化粧品のブランド力を維持しながら日本のいちばんの強みである「コスパ」を全面に出し、もっと若い日本人女性に人気なものを訪日中国人女性向けに開拓することに価値があると思う。

KATE(ケイト)、Visee(ヴィセ)、canmake(キャンメイク)は好例である。「良い物であれば高い、安物は品質が悪い」と思われる中国市場にはない「手頃な値段で値段以上に使える」という価値は速いスピードで訪日中国人女性の間で広まっている。

「こんな安いのにこんなに使えるんだ!?」「百貨店ブランドの代替品でコスパ良すぎ!」と感嘆する人も多い。「20代の日本人女性に人気」「〇〇大賞受賞」など、日本国内の消費者目線で認められることが重要である。なぜかと言うと、日本人消費者はいちばん厳しく、彼女たちに受け入れられたものに絶対外れがないと思われるからだ。

また、機能性重視について、日本の化粧品メーカーも狙っているが、たとえば「〇〇に効く」、無添加、ハトムギ成分、麹のコンセプトなど、1つの機能性を強調することも、彼女らが引かれるところであり、覚えられやすい方法である。

SNSで突如として人気沸騰

そして、SNSと有名人効果も期待できる。たとえば、中国のNo.1美人だと言われる女優の范冰冰(ファン・ビンビン)は、マスク女神とも言われ、いつもたくさんのマスクをしているようである。最近SNSで彼女と思われる裏アカウントにpdcの「酒粕パック」を利用していると載ってから、あっという間にSNSで広がり、瞬時に若い訪日中国人女性の「買いたいリスト」に載るようになった。実際今どこに行っても在庫切れが多いようである。

pdcは2016年から山田養蜂場グループ傘下の企業で、最初はPOLA(ポーラ)のドラッグストアなどへの一般流通部門として1989年にスタートした。今年に入り、流行するまでは中国でほとんど知られていなかった。

これは、訪日中国人化粧品市場には、有名な大手だけではなく、まだ知られていないが優秀な日本の中小化粧品メーカーにもチャンスがあることを示すものだ。また、このビジネスチャンスは、化粧品だけではなく、ファッションなど日本の強みである女性市場にも、ヒントをもたらすに違いない。

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