シーン別「長男・長女」との上手な付き合い方 人間関係がスムーズになる「うまれ順」分析

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自宅で飲み会を開けば遅くまで引きとめて「泊まっていきなよ」と勧め、友人が厄介な恋愛をしていると聞けば「相談に乗るよ」と張り切る。相手が誰であれ、放っておくということができないので、何かと「俺(私)がなんとかするから!」と出しゃばる傾向が強いのです。

人を支配しコントロールしようとする傾向も

さらに言うと、長子は基本的に弟や妹の人格を認めていません。

ある男性(長子)は、弟に婚約者を紹介されたときひどく驚いたそうです。というのも、幼いころから「お兄ちゃん、待って〜」とまとわりついてきた弟のイメージが抜けていなかったから。「え! お前ごときが結婚なんかできるんだっけ!?」と純粋にビックリすると同時に、大人になっても自分の付属品や手下ぐらいに見下していた自分に、ハッとしたのだとか。同じようなエピソードを語る長子は少なくありません。

そのためか、大人になってから出会う赤の他人に対しても"この人は自分のいうことを聞くはず"と何の根拠もなく信じる傾向にあります。そのくせ、自負心と自尊心が強く、人に任せられない性分で、"自分がやったほうが早い病"にかかりやすいのも長子です。

家庭内で王様だったので、周囲の顔色をうかがってきた経験が少なく、大人になってからも、おおむね鷹揚でぼーっとしています。いざというときの決断力はあり、面倒見もいいのですが、自分では気づかないうちに横柄な態度で人に接し、支配しコントロールしようとしている可能性もあります。

ですから、"よかれと思って""相手のためを思って"という大義名分のもと、ずかずかと踏み込み、相手の人格を損なう言動をしていないか、振り返ってみる必要があります。王様は結構ですが、「裸の王様」にならないよう、気をつけたいものです。

長子から見た相性:仕事は末子、結婚は長子同士がうまくいく

長子にとって、最も相性がいいのは同じ長子。メイン性格(まじめ)が近い一人っ子ともそこそこうまくいきますし、真逆の性格である末子ともうまく補い合える可能性が。一方、似て非なる性格の中間子とは衝突する場面が多そうです。

仕事相手として相性がいいのは末子です。責任感とリーダーシップを発揮する長子と、周囲をうまく頼りながら効率よく仕事を進める末子は、お互い補完し合って、いいチームを組めそうです。

恋愛でも最初はノリがいい妹(弟)キャラの末子に引かれますが、付き合いが長くなると違いが際立ってくることに。いつしかムリが生じるかもしれません。

結婚相手として相性がいいのは、文句なく長子同士。"いざとなったら、家族の面倒は自分が見る"という責任感や気負いをすんなり理解し合えます。そういう面では一人っ子ともまずまずです。

友達付き合いでは、中間子や末子の態度をじれったく思うことがしばしば。

家族の顔色をうかがう機会が乏しかった長子は、社会に出てからも周囲の思惑に鈍感なことが多々あります。「え? 人付き合いなんて簡単だよ」「私は誰とでもうまくやっていけるタイプ」と口をそろえる長子ですが、実は相手が長子に合わせてくれているだけ、という可能性も十分にあるので要注意です。

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