まじめな人ほど問題をこじらせてしまう理由 ギャンブル狂の息子を止めた親の意外な秘策
では、本当に症状を出すことができた場合はどうか。そのときは、今まで自分の意思でコントロールできなかった症状をコントロールできたことになります。しかもそれは、「あってはならないもの」をコントロールしようとして悪循環を始めたあの努力と、正反対のものとなっています。
指示に対して相手が意識的または無意識的に抵抗する場合を織り込み済みである点も特徴です。つまり、指示・命令に抵抗しようとすれば、その指示に従わないことになりますが、その結果、症状は出せなくなります。
問題の根本原因を削除しようとしなくても、問題に対する認知を変えることで、悪循環に変化をもたらし、間接的に問題を解決しているのです。
問題解決法は無限にある
ご紹介した「症状処方」は数ある問題解決法の一つです。
私は「これこそが最強の問題解決法だ!」など言う気はさらさらありません。そんなことを言っている本や人の話を鵜呑みにするような純粋な人は、遅かれ早かれ、直面している問題をさらにこじらせ、悪循環の渦中に放り込まれることになるでしょう。
問題解決法は汎用的であることを目指しはするものの、決して完全でも万能でもありません。全知でも全能でもない有限の存在である私たちにとって、あらゆる問題を想定し、解決策をあらかじめ用意しておくことは不可能です。
しかし、問題には原因と結果のギャップから生じるもの、問題解決者自体が原因と結果の悪循環に組み込まれているもの、という2パターンがあること、そしてそれぞれについての解決法を知ることで、ほぼ無限に問題に対処することも可能です。
なぜなら、問題解決法はそれぞれを単独で用いることも、組み合わせて新たな解決法を自分で生み出すこともできるからです。
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