だが、セブン-イレブンの中村氏は「メーカーは、消費者が安いものを求めていると誤認している」と指摘する。専門店などでは、1斤300~400円でもヒットしている食パンがあるからだ。「顧客の満足度を考えるならば、(低価格ではなく)上質の方をやってみよう」という考えから、商品開発が始まった。
松・竹・梅で「松」にあたる食パンがなかった
高級路線の狙いはそれだけではない。国内のパンの生産数量(パン用小麦粉使用量)を見ると、食パンの生産数量は菓子パンの約1.5倍ある(12年。一般社団法人日本パン工業会)。ところが、セブン-イレブンでは菓子パンや総菜パンの販売が大半を占め、食パンの品揃えが手薄だった。
比較的安価な「セブンプレミアム」の食パン、敷島製パンの「超熟」など中価格帯食パンは取りそろえていたが、「松・竹・梅でいえば、松にあたる食パンがなかった」(中村氏)。食卓での需要の大きなカテゴリーで品ぞろえを増強し、「セブン-イレブンが食卓に入り込む」(同)ために、「松」の食パンが生み出された。
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