「世界一」を目指すスマートニュース 浜本階生社長が描く急成長シナリオ

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浜本社長は2005年に東京工業大学工学部情報工学科を卒業。IT会社のオープンナレッジに勤務するかたわら、さまざまなウェブサービス用プログラムを作成し、多くの賞を受賞してきた。浜本社長が主に取り組んだテーマは、ウェブに氾濫する情報の整理、可視化だ。2010年にフリーになってからは自宅に10台のサーバーを設置し、ツイッターで引用される重要度の高いニュースを収集する方法を生み出した。「単につぶやきの量で重要性を判断するわけではなく、つぶやき量が急増する上昇カーブも分析するなどして、独自のアルゴリズムを作りました」。

パーソナライズ機能は「封印」

このプログラムを活用し、2011年10月にパーソナライズしたニュース配信サービス「Crowsnest(クロウズネスト)」をリリース。クロウズネストは、ツイッターで話題になっているニュースをリアルタイムに届けるサービスで、ユーザーのツイッターのフォロー関係を元に、おすすめニュースを届けるのが大きなポイントだった。「しかし、ユーザーは思ったほど増えなかった。今でもこのサービスは続けていますが」。

そこでクロウズネストからパーソナライズの機能をオフにして作り出したのが、スマートニュースだ。すべてのツイッターのつぶやきを分析から得られる集合知を活用することで、何が有益なニュースであるかを判断して表示する。そのため、表示されるニュースのラインナップは、誰であっても同じ。例外は「ツイッター」というタブで、自分がフォローしているユーザーのつぶやいているニュースを読める。つまり、人によって表示されるニュースは異なる。

パーソナライズしてニュースを集めてくるサービスとしては、グノシーが有名だ。パーソナライズは今のトレンドに合致した、新しさを備えているようにもみえる。しかし、浜本社長は「パーソナライズについては、将来はやるかもしれないが当面はやらない」という。「世の中の共通の関心事を読みやすく提供する。まずは、ここに集中したい」。

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