「世界一」を目指すスマートニュース 浜本階生社長が描く急成長シナリオ

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「このサービスには社会的な意義もある」

とはいえ課題もある。なにしろ目下のところ、スマートニュースの収入はゼロ。無料サービスであり、広告収入もない。いくら少数精鋭とはいえ、まとまった額の赤字を出し続けている状況だ。

いったいどうやってマネタイズ(収益化)するのか。「今はまったく考えていません。なぜなら今考えてもムダだと思うんですよ。会員10万人で行う場合のビジネスモデル、会員1000万人で行う場合のビジネスモデルはまったく違うと思う。利益を心配するのはもう少し先でいいと思っています」。

マネタイズは具体化できていなくても、長期的な目標は明確だ。「集合知をもとにした最適なニュース提供サービスを世界で展開していきたい。今は新興国でもスマートデバイスを持つ人がどんどん増えてきている。新聞を読んだこともない人が、最初にニュースに触れるのはスマートデバイスということになるはずで、スマートニュースを世界に展開することには、社会的な意義もあると思っているんです」。
 

(撮影:尾形文繁)

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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