入社3年目が仕掛けた「暗闇バイク」の舞台裏 社員満足度経営が最強の戦略だ

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次世代型マンガ喫茶「Hailey'5 Cafe(ハイリーファイブカフェ)」(写真:ベンチャーバンク)

ただ、ここでお断りしておきたいことは、社員満足度経営というのは、頭の中だけで作り上げた理論や、「こうあるべき」という倫理ではなく、二十年にわたる経営者としての経験から、「いかにビジネスを持続的に成功させるか」ということを合理的に考えた末にたどり着いた、一つの経営戦略である、ということです。

私は三十代の頃から、たくさんの事業を手掛けてきました。

その中ではもちろん、たくさんの失敗を経験してきました。ビジネスとしては成功しても、人を育てることができずに苦労したことも、少なくありません。

持続的な成長には「幸せになる」ことが最優先だ

そんなたくさんの失敗を積み重ねてきた結果、私は、ビジネスを無理なく、持続的に成長させ続けるには、売上よりも、利益率よりも、そのビジネスに携わる人、すなわち「働く人」一人ひとりが「幸せになる」ということを最優先にしなければいけない、という考えにたどり着いたのです。

『突然ですが、社員をもっと大切にしてみてください』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

「会社というのは、利益を追求するためにあるのだ。働く人の幸せを優先するなんて、どう考えたってきれいごとじゃないか」

そう仰る気持ちもわかります。別に社員をいじめようという気はなくても、経営者として、会社の利益を上げるため、やむなく社員に負担を強いてしまうことがあるのは、重々承知しています。

しかし、そうした現実を踏まえたうえで、私は、ビジネスの成功と、そこで働く人が幸福になることは、矛盾しないどころか、どちらかが欠けただけでも成り立たなくなってしまう、車輪の両輪のようなものであると考えているのです。

鷲見 貴彦 ベンチャーバンク代表取締役会長

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すみ たかひこ / Takahiko sumi

株式会社LAVA International代表取締役社長。1959年生まれ。岐阜大学教育学部卒業後、名古屋の出版社に入社し、コンピューター部門に配属。1989年株式会社船井総合研究所に転職し、経営コンサルタントとして数々の実績を残す。1994年に株式会社船井総合研究所を退社後、さまざまな事業を立ち上げた後、2005年4月、株式会社ベンチャーバンクを設立。ホットヨガスタジオLAVA、暗闇バイクエクササイズ「FEELCYCLE」、マンガ喫茶「ゲラゲラ」など、数々の事業を成功させる。

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