ビットコインしのぐオルトコインの百鬼夜行

大暴落した仮想通貨のリスクと将来性を検証

これだけ種類があると、中には非常に特殊な通貨も存在する。

たとえば、時価総額第158位の「ポットコイン」は、マリファナ・大麻業者のやりとりに使える通貨である。米国の一部の州や国によってはマリファナや大麻の取引は合法である。しかし、大半の銀行はこうした取引の資金仲介をを拒否する。そのため、安全性の低い現金で取引せざるをえなかった。その代替として生まれたのがポットコインである。ポットコインのウェブサイトにはオンライン・ショップコーナーもある。ちなみに、ほかの仮想通貨と異なり、この通貨には年率5~7%の利息が付くとされている。しかし、その原資が何なのかは記されていない。

前述の「モナコイン」も異彩を放つ。匿名掲示板2ちゃんねるのネコキャラクター「モナー」をモチーフに、面白いツイッターやブログへの投げ銭ができる。加えて、秋葉原のPCショップやメイドカフェ、果ては有志が作った「モナコイン神社(長野県)」でもさい銭として使える。時価総額は世界第40位という健闘ぶりだ 。あまりの人気に、海外版モナコインといわれる匿名掲示板のコイン「ぺぺキャッシュ」という仮想通貨も登場した。

仮想通貨が増え続ける理由は?

仮想通貨の増加の裏にあるのが、企業が仮想通貨を発行して資金調達を行う「ICO(Initial Coin Offering)」である。

コインは原則として有価証券でないため、比較的簡易な手続きで発行できる。数億円程度の小額の発行も可能だ。株式でも借り入れでもないので、既存の株主や債権者の地位を侵すこともない。

このためICOは急拡大を続けており、11月時点で、世界のICOによる資金調達の累計額は4000億円を超えた 。日本でも、今年9月、非上場フィンテック・ベンチャーのテックビューロがICOで100億円超を調達して話題になった。金融関連以外でも、今月12日には、マンション建設のシノケンが、「シノケンコイン(SKC)」を発行すると発表した。将来は同社の建設するマンションの家賃等の決済手段として利用できるようにするという。

ただし、ICOには税金問題が重くのしかかる 。通常、企業が株式を発行して資金を調達すれば、そのほぼ全額が資本として使える。ところがICOは、有価証券の発行には当たらないので、「コインの販売」として売り上げに計上することになる。このため、法人税が課される可能性が高い。税金が引かれれば、使える金額は7割程度になってしまう計算だ。

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