「ピンとこない相手」と結婚まで持ち込む方法 「比較検討」で長所が見える場合もある

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「4人選んでみたものの、結婚にとって何が正解で不正解なのか、ここからどの男性を選んだらいいのか、わからなくなってしまいました」

一気に婚活疲れが出たのだろう。そこでこちら側からは、こんなアドバイスをした。

「1週間くらい、婚活のことをまったく考えない期間を作ったらどう? 1度頭の中をカラッポにして、気持ちを真っ白にしてみましょう」

こちらは1週間と提案したのだが、生真面目な彩子はそれを5日間とし、8月後半の土日を挟んで、まったく婚活をしない、婚活のことを考えない時間を作った。交際に入っていた4人の男性たちには、“気持ちを改めて整理するために、これからの5日間はメールのやり取りをお休みさせてください”と申し出たという。

彼女はその5日間に、こんな計画を立てた。
・マツエクに行く。
・スポーツクラブに行く。
・土日は、婚活セミナーに行く。
・渋谷ヒカリエでウインドーショッピング。
・サイゼリヤに行き、予算1000円内でいい感じに酔っ払う。
・さんざん昼寝をする。
・読んでいない本を読破する。

こうして5日間の“休暇”を取ったところ、気持ちがリフレッシュしただけではなく、結果的には4人の男性それぞれの今まで気づかなかった一面を垣間見ることができた。

空白の5日間を経て、見えてきたもの

まず5日間の婚活休止宣言に、公務員の佐藤は憤慨し、相談室を通じて苦言を呈してきた。

「一方的で身勝手ではないか。メールを入れても返さないことを宣言するなんて非礼だ」

彩子はこのときのことをこう振り返る。

「佐藤さんは誠実な方でしたが、とてもプライドが高くて上から目線の物言いが気になっていました。5日間のお休みのことを怒っている様子を見て、もしこの方と結婚したら、私は自由なことができなくなる気がしたんです。動画作家の富山さんは、逆にこの5日間に対して無反応でした。彼は、お会いしてお話しするとユーモアがあって楽しい方なんですが、会う日やデートの場所が決められない。決めるのはいつも私だったので、空白の5日間があっても意に介さなかった。富山さんと結婚したら何から何まで私がやらないと家庭が回らなくなるなって。結婚情報センターで出会った上田さんは、5日間のお休みも理解してくださったし、やさしくてとてもいい方だったんですけど……」

ここまで言うといったん口ごもり、「こんなこと言っていいのかなぁ」と、ひと息おいてから続けた。

「ニオイが……独特の体臭があって。会う度に気になってはいたんでけど、お休み明けに会ったときに、やっぱりこのニオイは受け入れられないと思ったんですよ」

ニオイについては、ほかの会員からもよく聞く話だ。多かれ少なかれ人には体臭があるものだが、「今日お見合いした人は、ちょっと変わったニオイがして、お見合いの1時間が苦痛でした」。

しかし不思議なもので、相手を好きになっていると、逆にそのニオイが愛おしくなる。成婚退会した女性が、結婚後にこんなことを言っていた。「彼が会社に出かけた後に使っていた枕を抱きしめると、彼のニオイがして胸がキュンとなるんです」。

放つニオイは、その人を受け入れられるかどうかの侮れない判断材料となる。

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