正社員になるため興味がない仕事をすべきか 仕事にかかわる時間は思っているより長い

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頂戴した文章を拝見するに、匿名希望さんが唯一惹かれているのは正社員というステータスであり、それは将来への漠然とした不安からだと思われます。

この漠然とした不安。正社員というステータス「だけ」を手に入れても、またすぐ襲ってくる不安のはずです。

なぜならば、正社員というステータスだけを手に入れても、本当の自分自身が変わるわけではないからです。

職業上の不安を解消するための最善策は、仕事を通じて成長し、自分の居場所を職場で創り上げ、他社でも通用する経験とスキルを積むことです。

そういった経験やスキルを積むにあたって、正直、正社員や派遣といったステータスは関係なく、自分自身の仕事に対するスタンスとモチベーション、努力にかかっています。

正社員だから安定安泰なんて幻想にすぎません。

使える経験とスキルを持っていることのみが己の職業上のポジションを安泰にするのです。

本当のステータスとは

仮に正社員への道を希望するにしても、輝いている人材であれば自ずと正社員への道は開けてきます。

そういった人材になるためには、まずはご自身が現在勤務している職場において正社員を希望すれば登用されるくらいの輝いている人材になることが一番の近道です。

ステータスなんて後からついてくるものです。いや、もっと言うと実力の後からついてきたステータスこそが本当のステータスであり、自分が心の底から安心できるステータスでしょう。

反対に実力がないのに先に得たステータスほどもろいものはありません。

そういったステータスでは、本当の自分自身の弱さをわかっているがゆえに、将来の不安が解消されるどころか、逆にプレッシャーでストレスが増えるだけでしょう。

要は周囲からも認められた実力をベースとしたステータスか、それとも実力という土台のない自己満足のステータスかの違いです。

何事も、大いにもまれ、大いに悩み、苦労してきた人が強いものです。

日々の苦労がやがて自分の力となり、その力がステータスとして周りからも認められるのが一番です。

急がば回れ。これはキャリアにも言えることです。目先の本質はない価値観に惑わされてはいけません。

匿名希望さんが、ステータスという幻想に惑わされずに、本質的な価値を追求し、その結果としてしかるべきステータスを手に入れることを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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