やっぱりバブルの今を読み解くポイント7選 不動産神話の復活と過剰な貸し出しに注意だ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

先日、ニューヨークから帰ってきた知人のベンチャー起業家に聞いた話ですが、ニューヨークの不動産で1番人気の超高級マンションがあり、最も安い部屋で1000万ドルだそうです。約11億円です。しかもいちばん高い部屋は最上階のペントハウスといわれる部屋で、100億円です。

100億円の部屋を買う人がニューヨークにはいるのです。しかも完売したそうです。

なぜこういうことが起こるのか。

前述したように、アメリカのIT企業では時価総額40兆円を超える企業が出てきました。ほとんどがオーナー経営者です。40兆円、50兆円を超える時価総額の企業が生まれている国は、やはりこういう状況が起こって不思議はないのです。

時価総額50兆円の企業の株を10%持っていたら、資産は5兆円です。5兆円の金融資産を持っていれば100億円のマンションなど軽く買えるでしょう。

そういう感覚です。これがまさにマネーバブルです。

(7)銀行が貸し出しを増やし続けている

これは現在進行形で、銀行は今もどんどん貸し出しを増やし続けていて、市場におカネがさらに増えています。金融緩和が続いているのでこうなるのです。

ということは、銀行がどんどんおカネを貸し出す地点で、すでに資産インフレは起こっているといえるのです。

なぜなら銀行はおカネを貸すときに担保を取るからです。担保はほとんどが株か不動産です。今、これらの価値も上昇している。担保価値が上がれば銀行はさらに貸し出すようになるのです。まさにかつて列島バブルが起こったときと同じ様相になってきました。

バブルがさらに加速

以上挙げた7つのポイント、傾向、特徴を総括すると、第6の不動産バブルと、第7の資産インフレは、まだはっきりと現象として誰もがわかる形では起こっていません。しかし近い将来、必ず誰が見てもわかる形でそれは起こるでしょう。

また第6の不動産バブルに関しては、東京五輪関連の建設プロジェクトにも注意しなければなりません。不動産のマネーバブルを形成する大きな好材料になるからです。

しかも、オリンピック・パラリンピックの次には「2030年の世界都市・東京の街づくり」などのプロジェクトも目白押しです。官民両面のシンクタンクなどで研究、予測されている大規模東京改造計画が、さらにバブルを加速させるでしょう。

次ページバブルの大波は1回では終わらない
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事