やっぱりバブルの今を読み解くポイント7選 不動産神話の復活と過剰な貸し出しに注意だ

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つまり私は、

「今のマネーバブルは少なくとも2030年ぐらいまで続く」

と見ているのです。

マネーバブルの大波は2回ある!

前回の日本列島を覆ったバブルは、大きな波、爆発的な高騰の波が1回では終わりませんでした。だから今回も波は1回では終わらないと予測できます。

第1次マネーバブルが2020年の東京オリンピック前後で1度ピークを迎え、その後、株の世界でいうところの調整局面にきっと入るはずです。

そして押し目が1度か2度入った後で、2030年前後を目標に第2次マネーバブルがやってくる。

今はまさに2020年へ続く第1次マネーバブルの途上なのです。

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この私の予測が重要な理由は、多くのアナリストや有識者たちは現在、東京オリンピック前後で景気のピークは終わると予測しているからです。

私の予測の裏づけの1つは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の嶋中雄二さんの最新レポートです。

これを読むと、景気予測として2018年の日本の景気は非常によくなるとしています。設備投資も拡大しますが、2019年には一時失速。消費税増税などが足を引っ張る要因となり、2020年東京オリンピックの年は期待したほど景気は改善されない。

つまり東京オリンピック・パラリンピック需要を、市場としては2018年の年末までに織り込むだろう、と予測しているのです。2019年、2020年は調整期。しかし2019年から2021年までの3年のスパンで景気はいったん失速するものの、再び浮揚する。それは2022年前後だとしています。

菅下 清廣 国際金融コンサルタント

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すがした きよひろ / Kiyohiro Sugashita

ウォール街での経験を生かした独自の視点で相場を先読みし、日本と世界経済の未来を次々と言い当ててきた「富のスペシャリスト」として名を馳せ、「経済の千里眼」との異名も持つ。国際金融コンサルタントのほかに、投資家、スガシタパートナーズ代表取締役社長、立命館アジア太平洋大学学長特別顧問、近畿大学世界経済研究所客員教授でもある。『今こそ「お金の教養」を身につけなさい』(PHP研究所)、『株とチャートでお金持ちになる』(実務教育出版)など著書多数。

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