医師が警告!「魔の2歳」の育て方、ここに注意 「叱り方、甘えを許す…」その認識は正しい?
また、子どものいい行動を見つけて「適切にほめる」ことも重要です。
【2】いい行動を見つけて「適切にほめる」
脳神経系には、欲求が満たされたときや満たされることがわかったときに活性化して「心地よい感覚」を与える「報酬系」というものがあります。
この「報酬系」の働きによって、たとえば「この仕事が終わったらボーナスがもらえる」という「長期的な報酬」を予測すれば、「残業で空腹」という「短期的な欲求」を抑えて仕事を優先することができます。
「報酬系」の働きは学習や環境の適応において重要な役割を果たしていますが、子どものうちは、まだこの働きに慣れていません。「これを我慢したら、そのあとでいいことがある」という「長期的な報酬」を子どもは予測できないので、我慢できずに間違った行動をとってしまうこともあります。
でも、このときは、「我慢できなかったことを叱る」のではなく、「我慢できたことをほめる」ほうが効果的です。
「我慢をしたらほめられた」ことで、子どもは「報酬系」の働きに慣れていき、我慢することを覚えていくからです。また、感情のコントロールも身に付いていきます。
子どもの行為を、「してほしいこと」「してほしくないこと」「してはいけないこと」に分け、「してほしくないこと」を我慢してしなかったときに、ほめるのが最も効果的と思います。
また、「してほしくない」行為をしたときに「知らないふり」をすることも大切です。子どもが「ほめてほしいところ」や「言ってほしい言葉」を探して発することも大切だからです。
子どものやる気は「大人の言葉」についてきます。そして、「子どもや他人をほめること」は、心が豊かになり「親が自分自身をほめること」にもつながるのです。
ただし、やたらとほめまくるのは好ましくありません。「子どものどんな行動がよかったのか」という「ほめどころ」を明確にして、上手にほめることが大切です。
「甘やかす」と「甘えを許す」は決定的に違う
最後にもう1つ、2歳児と接するコツは、「甘やかし」ではなく「甘えを許す」という態度で向き合うことです。
【3】「甘やかし」ではなく「甘えを許す」
「甘やかし」と「甘えを許す」ということは同じように聞こえるかもしれませんが、明確な違いがあるのです。
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