日経平均「3万円」は達成可能か検証してみた

株価の上昇を阻むリスクは意外に大きくない

リスク要因3:米国のイールドカーブのフラット化

米国では長短金利の差が小さくなる「イールドカーブのフラット化」が進行している。さらに来年FRB(米国連邦準備制度理事会)が金利を2~3回程度引き上げれば、再来年ごろには、長短の金利が逆転する「逆イールド」が発生する可能性が高い。

しかし、逆イールドは、それ自体が脅威なわけではない。イールドカーブの逆転は、短期金利が引き上げられれば、その分、中長期の経済成長予想が引き下げされ、中長期ゾーンの金利が下がるという自然な現象を表しているにすぎない。

逆イールド発生後もしばらく株価は上昇

しかし、最初に逆イールドが発生してからも株価はしばらく上昇から高止まっており、株価が下がり始めるまで、2年程度かかっている。ということは、イールドカーブ分析上は、米国の株価下落までにはあと4〜5年はあるということになる。過去も、逆イールドの発生後しばらくすると、景気は減速に向かった。景気を冷やすために政策金利を引き上げるのだから、いずれそうなる。

なお、日本の金融政策に関しては、来年、日本銀行総裁が交代しても続投でも、緩和的な金融政策は維持されるとみて間違いないだろう。一部で、金融緩和の弊害がささやかれているが、時期尚早の引き締めには安倍晋三政権も否定的とみられる。日銀の緩和的な金融政策が、安定的な為替相場と株高を支える材料の1つとなるだろう。

次ページ株価の過熱感もまだ薄い
マーケットの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 越湖信一のスーパーカー列伝
  • コロナ後を生き抜く
  • コロナショックの大波紋
  • コロナショック、企業の針路
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
香港問題めぐり米中激突<br>加速するデカップリング

6月30日、「香港国家安全法」が施行されました。「一国二制度」の下での高度な自治が失われたとして、西側世界と中国の対立は一気に深まっています。米中経済の分離は、サプライチェーンの見直しなど、グローバル企業にも大きな変化を迫りそうです。